不安症の理解を深める無料アプリ「フアシル」リリース!
精神疾患治療用アプリ開発を行うemol株式会社が、兵庫医科大学、東北学院大学と共同で、強迫症と社交不安症の疾患啓発を目的とした無料アプリ「フアシル」をリリースしました。
「フアシル」は、強迫症向けの「フアシル-O 強迫を乗り越えよう」と、社交不安症向けの「フアシル-S 人見知りを乗りこえよう」の2つのアプリで構成されています。
背景と目的
強迫症や社交不安症は、多くの人が抱える悩みですが、その実態はあまり知られていません。特に、これらの不安症は、自身の性格だと捉えられ、疾患による症状だと気づかないまま過ごす人が多く、症状が悪化してから初めて受診するケースも少なくありません。
emol株式会社では、早期に不安症に気づき、適切な治療に繋げるため、アプリを通じて、これらの疾患に関する正しい知識を広め、理解を深めることを目指しています。
アプリの特徴
「フアシル」は、チャットボットを用いて、キャラクターが優しく丁寧に説明を行うため、誰でも気軽に利用できます。動画や漫画なども活用し、不安症の特性や原因、対処法などを分かりやすく解説しています。
また、音声ガイダンスなどで、不安な気持ちとどう付き合っていくかといったレッスンも搭載しており、自分自身で不安と向き合い、対処法を練習することができます。
用途
「フアシル」は、保健室、職場や学校のカウンセリングルーム、医療機関(小児科、心療内科、精神科など)、カウンセリング施設などに設置することで、過度な潔癖症や確認行為、あがり症、人見知りの方、またはそういったご家族の方などに、アプリの案内を行うことができます。
今後の展望
emol株式会社は、今後も「フアシル」を通じて、精神疾患に対する理解を深め、早期発見、早期治療に貢献していくことを目指しています。
強迫症と社交不安症とは?
強迫症
強迫症は、きわめて強い不安感や不快感(強迫観念)に駆られ、それを打ち消すための行為(強迫行為)を繰り返してしまう精神疾患です。
例えば、「菌がついていないか。病気に感染するのではないか。」という不安感から、過剰に手洗いや除菌、入浴を行うといった行為を繰り返したり、「泥棒に入られるかも。戸締りがしっかりできていないかも。」という考えから何度も窓やドアの鍵の確認を行ったりするなどの症状があります。
社交不安症
社交不安症は、人に見られている場面や注目が集まる状況で何かをすることに強い不安や恐怖を感じる精神疾患です。
例えば、人前で喋ったり、字を書いたり、食事をしたりする場面で、「失敗したらどうしよう。恥をかくのではないか。」という不安感から緊張状態が高まり、赤面、動機、汗を大量にかく、声が震える、手が震えるなどの身体症状が現れます。
まとめ
「フアシル」は、強迫症と社交不安症の理解を深め、早期発見、早期治療に繋げるための重要なツールとなることが期待されます。これらの不安症に悩んでいる方はもちろん、ご家族や周りの方も、ぜひ「フアシル」を活用して、正しい知識を身につけ、理解を深めてください。