オマーンパビリオンの魅力
大阪・関西万博において、オマーンパビリオンはその魅力を華やかに表現しています。オマーンは古代から海のシルクロードの重要な地点であり、厳しい気候条件下で水を貴重な資源と位置づけてきました。約8割が砂漠を形成するこの国では、伝統的灌漑システム「ファラジュ」が人々の生活を支える知恵として根付いており、その文化はユネスコの世界文化遺産にも登録されています。
鮮烈なデザインと水の大切さ
オマーンパビリオンの外観は、大胆な曲線と鮮やかな赤色で特徴づけられています。これは雨季以外の「ワディ(谷)」をモチーフにしたデザインです。中に入ると、訪れた人々はまず「水の流れるガラス天井の回廊」に驚かされます。パビリオンの床や壁、天井は全てスクリーンとなり、光や映像を使って「水」の重要性を美しく表現しています。さらに、オマーンの特産であるフランキンセンスの香りが漂い、香りと視覚が一体となった体験が訪れる人を包み込みます。
ストーリーを感じるエリア
館内は大型の映像でオマーンの歴史を描くエリアが続き、訪れる人々を水と土地に育まれた歴史の旅に誘います。水に関する諺や詩が掲げられた回廊を通ると、広大な屋外ガーデンに出ることができます。このガーデンでは、バラやイチジクの木々が並ぶ中、香り付きのシャボン玉が舞っており、心地よいひとときを楽しむことができます。
触れて学ぶことができる体験
「広がる絆」コーナーでは、観光、文化、投資についてタッチパネルで情報を提供しており、来場者は自分のペースで興味に合わせて学ぶことができます。このガーデンはパビリオンに入らなくても楽しむことができ、まさに誰でも気軽に訪れることができる場所です。
夜の幻想的な演出
夕暮れ時には、パビリオンは別の顔を見せます。水面の光が演出され、赤い外壁にはオマーンの山々が映し出されます。この演出は、オマーンと日本に共通する「山の文化」を象徴するとともに、自然との共生を表現しています。夜はオマーンの文化を体験する絶好の機会です。これにより、訪れた人々にオマーン人の日々の生活と文化を感じ取ってもらう意図が込められています。
日本との架け橋
オマーンパビリオンの館長、ハーディ・アルラワティ氏は、来場者にオマーンの文化を体験し、その豊かさを理解してほしいと考えています。日本語を話せるスタッフの常駐もその一環であり、訪れる人たちとのコミュニケーションを重視しています。大切なのは、砂漠だけでなく、多様な文化を持つオマーンを知ることです。
ナショナルデーの魅力
また、9月20日にはオマーンのナショナルデーが開催され、さまざまな文化プログラムや伝統的な音楽の演奏が行われる予定です。オマーン王立騎兵隊音楽隊の演奏やパレードは、歴史と文化の深さを感じることができる貴重な機会です。この特別な日には、オマーンの文化を大いに楽しむことができるでしょう。
大阪・関西万博でのオマーンパビリオンは、訪れる人々に新しい体験と感動を提供しています。五感を使って感じることができるこの場所で、オマーンの魅力を存分に楽しんでみてください。