三重県・岡部世南が優勝！若手テニスプレーヤーの育成を目指す『Yoshi's CUP 2025』が閉幕

若手育成支援プログラム『Yoshi's CUP 2025』閉幕

2025年12月12日から14日にかけて、東京の有明テニスの森公園で開催された若手育成支援プログラム『Yoshi's CUP 2025』が盛況のうちに幕を閉じました。プロテニスプレーヤーの西岡良仁選手が主催するこの大会は、「世界で羽ばたける日本人テニスプレーヤー育成」を目的として行われ、今年で5回目を迎えました。

大会の特徴は、優勝者に対して500万円もの活動支援金が提供されることです。これは大会発足時の100万円から大幅に増額されたもので、この支援金は海外でのプレーに必要な遠征費用やコーチ代として活用されます。さらに、ITF公認大会への推薦枠やフロリダのIMGアカデミーへの短期留学といった副賞も贈られ、参加者には貴重な経験が与えられました。

熱戦の様子と決勝の結果

初日と二日目には、16歳以下のジュニア選手たちによる予選リーグが行われ、最終日の14日には決勝トーナメントが実施されました。決勝戦は、ノーシードの岡部世南選手（ロランインドアテニスステージ）と中本莉空選手（精華学園宮島）の対戦となり、3セットマッチでの接戦が繰り広げられました。最後に岡部選手が勝利し、栄冠を手にしました。

岡部選手は決勝を振り返り、「攻撃的な相手に対し守りに徹する戦略が功を奏した」と分析。昨年は急遽参加ながら決勝進出を果たした岡部選手ですが、今年は正規参加での優勝を果たし、「テニスを楽しむ気持ちを忘れずにプレーした」と語りました。彼の目標はジュニアグランドスラムへの出場を含む、さらなる高みを目指すことです。

特別賞『西岡賞』の受賞者

また、優勝者とは別に、13歳のオトリエ龍馬選手が特別賞の「西岡賞」に選ばれました。彼は、貴重な経験を得たこの大会で「最後まで必死に食らいついていく」という姿勢を大事にしたと振り返り、西岡良仁選手からの支援をもらうことになりました。受賞した支援金は、今後の高いカテゴリーのITFジュニア大会への遠征費用に充てる予定です。

西岡良仁選手の想い

大会を主催した西岡選手は、参加者が貴重な経験をすることで、大きな舞台で戦うための準備を進められることに喜びを感じています。彼は、「これらの経験が将来につながるはず」と強調し、次世代選手への期待を寄せています。今後の目標として、賞金の増加よりも、プロトーナメントへの推薦や付加価値の提供を考えていると述べ、さらなる大会の充実を目指す意向を示しました。

このように、若手選手の育成を目的とした『Yoshi's CUP 2025』は、選手たちにとって貴重な経験と学びの場となり、今後のテニス界を担う若者たちの可能性を広げる機会となりました。大会が設立された当初から注目され続け、今後も多くの才能を輩出することが期待されています。