購入意向の質を見極める新指標『Emotional Anchor』
マーケティングの世界で、消費者の購入意向を如何にして正確に測定するかは、企業にとって大きな課題です。このたび、ラフ・コモンズ株式会社が開発した新手法『Emotional Anchor』は、その解決の糸口となるかもしれません。この指標は、消費者が抱く感情を基にした購入意向を分析するもので、ブランドの評価や商品と消費者の関係性をより深く理解するためのツールとして注目を集めています。
研究背景
昨今の市場環境では、消費者の選択肢が豊富に存在し、単にブランドを認知するだけでは不十分です。消費者の心に響く要素は何かを突き詰める必要があります。このような背景の中、ラフ・コモンズは『Emotional Anchor』を提案しました。この設問項目を用いることで、購入意向(PI)の真の姿を明らかにし、各ブランドの強みや弱みを把握することが可能になります。
主な結果
最近行われた調査では、調味料ブランドを対象にPOC(Proof Of Concept)を実施し、以下の主な結果が得られました。
1. PI(購入意向)のTopBoxとブランド評価の関係
従来、PIのTopBoxはブランド評価が高いとされてきましたが、調査結果からは胸を張るような想定とは異なることが示されています。実際には、消極的評価を示す消費者もおり、これはブランドに対する根拠感情の違いによるものです。
2. ブランドによる感情レベルの違い
調査対象の中で明らかになったのは、普及品的なブランドでは「店頭でよく見かける」といったアヴェイラビリティレベルの感情が中心となっていることです。これは、センセーショナルなマーケティング戦略が全てのブランドに通用するわけではないことを示唆しています。
3. Emotional Anchorの意義
『Emotional Anchor』は、PIの天井効果を緩和し、購入意向の質に関する差別化を実現します。アヴェイラビリティに基づく消極的評価がどのように消費者の意識に影響を与えているのかを可視化する手法として、マーケティング施策の改善に寄与しうるものとなるでしょう。また、この手法は回答品質にも関連し、Satisficing(満足的回答)による影響を意識することで、より正確なデータ収集を目指しています。
各ブランドの真価を見極める
この調査成果により、単なる数値だけでなく消費者の真の感情を理解する重要性が改めて強調されます。『Emotional Anchor』は、今後のマーケティング戦略において欠かせない要素になると期待されており、従来の手法では見落とされがちな部分を浮き彫りにする役割を果たすでしょう。消費者の抱える感情の差異を理解することで、ブランドは新しい価値提案を行うことができるのです。このように、Emotional Anchorはマーケティングの未来に新たな光をもたらす可能性を秘めています。