JTBとAirbnbが連携した地域未来にぎわい工房が始動

JTBとAirbnbの新たな試み「地域未来にぎわい工房」

株式会社JTBとAirbnb Japan株式会社は、地域のさまざまな課題を解決し、持続可能な価値を創造することを目的に「地域未来にぎわい工房」を設立しました。両社は2025年1月に包括連携協定を結んで以来、主に東日本地域での活動を進めてきましたが、このたびの新たな取り組みでは観光支援の枠を超えて、地域の未来につながる「持続的なにぎわい創り」が求められていると認識しました。

共創型の運営

「地域未来にぎわい工房」は、JTBとAirbnbが中心となり、様々な企業や団体との協作を重視する共創型のプラットフォームです。この仕組みは、地域の文化やアイデンティティを尊重し、賛同する企業が一緒に持続的なにぎわいを生み出すことを目指します。

参画する企業は、自社の専門性やリソースを活かして地域貢献に取り組むことができ、すでに地域創生に取り組んでいる企業だけでなく、新たに挑戦したい企業も歓迎されています。これは企業にとって、自社のサービスや技術を地域の課題に直接応用できる貴重な機会となります。

北海道上ノ国町での取り組み

この取り組みの第一弾として、2025年4月に北海道檜山郡上ノ国町で実施されるプロジェクトがあります。地域住民や高校生が参加するDIYやワークショップを通じ、企業との連携によるリノベーションやアメニティ整備が進められます。この結果、遊休資産が宿泊施設として再活用されるため、地域の思いと企業の知見の融合が図られることになります。工藤昇町長も、外部からの知見を取り入れることで遊休資産の再活用が進んでいると述べており、今後30～40軒の泊まれる場所を整備する計画が進行中です。

今後の全国展開

「地域未来にぎわい工房」は、2028年までに全国125地域への展開を目指しています。特に、滞在環境の需給バランスに差がある地域に焦点を当て、再エネ事業、産業集積地域、防災対応地域、そして離島・周辺地域と4つのテーマに沿った活動を展開する計画です。これにより地域の需要に応える持続可能なインフラを整備していくことが目的です。

企業の参画を募集中

現在、「地域未来にぎわい工房」への参画企業を募集しています。すでに大日本印刷や良品計画、CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社などが名乗りを上げており、新たな企業を歓迎しています。これにより、JTBの観光事業の知見と、Airbnbのグローバルなネットワークを活用することで、地域の価値を共に高め、持続可能な未来を築く地域創生の新たなモデルを広げていくことが期待されています。