2024年7月、フュージョン株式会社とネオマーケティングが全国の20歳以上を対象に「ポイントプログラム設計・導入後運用の課題実態調査」を実施しました。調査の結果、90%以上の人々が何らかのポイントサービスに参加しており、中でもクレジットカードのポイントが最も人気を集めていることがわかりました。具体的には68.5%がクレジットカードのポイントを利用しており、54.7%がオンラインショッピングサイトのポイントを貯めていると答えています。この背景には、人口減少や少子高齢化に伴う市場の維持拡大の必要性があります。
調査では、消費者が新たにポイントサービスに参加したい理由も浮き彫りになりました。特に『ポイントが貯まりやすい』と感じている人が63.1%を占め、次いで『ポイントの有効期限が長く、自由度が高い』、『コストがかからない』、『利用先が多い』と続きました。特に女性は、サービスに参加する際に魅力的な特典や定期的に利用する店舗があるかどうかも重視していることが特色です。
調査対象の約半数が参加しているポイントサービスに満足している一方で、満足度が高い理由の多くに『お得感』が上げられています。利用者は手間がかからず、タイミング良くポイントを還元できる点を評価しており、また、利用時のコミュニケーションが不足していることが不満の要因でもあることが明らかになりました。
ポイントサービスの有効感と満足感が緊密に結びついている現状が示されています。新たなサービスに参加するためには、顧客に対して即効性のある還元や便利さを提供することが求められています。そのため、企業は特典やサービスの内容をほかの競合と差別化する必要性が高いです。
更に、ポイントサービスを通じて意外な発見や良い体験をしたという回答も23.8%を記録し、嬉しい驚きがあったとする声も多く聞かれました。たとえば『知らない間にポイントがたまっていて嬉しい』や『欲しかった商品が交換の対象だった』といった実体験が挙げられ、消費者の心に残る体験は新たなサービス利用にもつながりやすいとも言えます。
この調査結果を基に、企業はより効果的なポイントプログラムを設計し、顧客のニーズに応えられるプランを構築することが求められます。具体的には、ポイント還元率を目指している層や特典の魅力度を高めることで、顧客の魅力付けを強化する施策があるでしょう。そして最後に、安心感を提供するために個人情報の管理に関する配慮も重要です。消費者がセキュリティの高さを重視する傾向にあることも、新たな参入者にとっては見逃せないトレンドです。