福岡の屋台とデジタル技術の融合
福岡市が誇る屋台文化が、デジタル技術と結びつく新たな試みがスタートしました。福岡市とCAPICHI社が協力し、屋台での「多言語デジタルメニュー」の実証実験が開始されるのです。「屋台DX」プロジェクトの一環として進められるこの取り組みは、観光客の利便性と満足度向上を狙ったものです。
実施の背景
昨今の福岡市への観光客の増加は目を見張るものがあります。2023年度の訪問者数は、コロナ5類移行後の2022年度の40.2万人から約7倍の279.5万人に増加しました。この数値は2019年の実績を上回る素晴らしい結果です。この背景には、観光名所である屋台が含まれ、訪れる外国人観光客にいかに良い体験を提供できるかが問われています。
プロジェクトの詳細
この実証実験は2024年12月から2025年12月の1年間にわたり実施され、対象エリアは福岡市の長浜エリア、天神エリア、中洲エリアとなります。対応する言語は、日本語、英語、中国語(繁体字)、韓国語、ベトナム語の5つです。
導入される「Capi Order」システムは、世界中のユーザーにとって使いやすいシンプルなユーザーインターフェースを持っており、QRコードを読み取るだけでブラウザから直接利用できます。アプリのインストールや他のアプリとの連携も必要ありませんので、手軽にアクセスできるのが特徴です。
ユーザーの利便性向上
特に注目すべきは、提供される翻訳が自動翻訳ではなく、ネイティブスピーカーによる人間の手で行われることです。これにより、外国語を話す観光客が、より伝わりやすいメニューを楽しむことができます。この新しい試みは、屋台の魅力を引き出し、観光客にとっての食体験をより豊かにすることでしょう。
会社の紹介
CAPICHI社は2019年に設立されました。IT技術を活用して、食の体験を向上させることを目指しています。現在、ベトナムではフードデリバリーサービス「Capichi」を、QRスマートオーダーシステム「Capi Order」をベトナム、タイ、日本で展開しています。日本においては、Capi Orderの総代理店として活動し、新たな屋台の未来を切り開いていくことでしょう。
福岡の屋台文化がこの取り組みによって一層彩りを増し、訪れる人々にとっての新しい楽しみとなることを期待しています。今後の進捗に注目していきたいと思います。