近年、デジタル環境に囲まれる子どもたちの間で、対面コミュニケーションや共感力が低下しているという声が多くなっています。そんな中、株式会社BUBが提案する新たな教育体験プログラムが、2025年5月16日に「BUB RESORT Yatsugatake(山梨県北杜市)」で開始されます。このプログラムの特徴は、ただの乗馬体験や餌やりではなく、馬との深いふれあいを通じて「共感力」や「他者との向き合い方」を育てることにあります。
現代の子どもたちは、スマートフォンやタブレットに囲まれて育つため、非言語的なコミュニケーションや感情のやり取りを体験する機会が減少しています。UCLAの研究によると、5日間スクリーンから離れた小学生の共感力が向上したことが示されています。また、MITの社会学者シェリー・タークル氏は、大学生の共感力が過去20年で40%も低下していると指摘しています。このような状況を踏まえ、BUB RESORTは馬とのふれあいを通じて非認知能力の育成に寄与するプログラムを設計しました。
具体的には、馬の性格を知ったり、名前をつけたり、さらにその行動を観察することで、徐々に子どもたちの心を通わせる力を育む仕組みが整っています。馬は「心を映す鏡」とも言われ、研究では馬との関わりが子どもの共感性やコミュニケーション能力の向上に効果的であることも明らかになっています。
“心を育てる”体験設計
プログラムは、ただ馬を迎えるだけでなく、千葉や長野、山梨の各地の牧場で信頼できるオーナーとの関係が構築された上で運営されています。特に注目すべきは、「ブラッシング体験」と「ロンジング体験」です。馬と触れ合うことで自然と育まれる思いやりや観察力、さらには自分の声や動きに反応する馬の姿に驚きと喜びを感じることができるでしょう。
最初はその大きさに圧倒されて恐れを感じるかもしれませんが、馬と目を合わせ、行動を観察することで、子どもたちは自身の気持ちを伝える能力や恐怖を克服する勇気を身につけていきます。これこそが、「心で向き合う」という体験の真髄です。
名づけを通じて関係性を深める
さらに、このプログラムでは馬に対する愛着を深めるため、「名づけ募集選挙」を実施します。来場者が馬の名前を考え、SNSや施設内で投稿することができるこの取り組みには、名づけを通じて心理的な距離を縮める効果があります。これにより、子どもたちは馬を「自分の大切な誰か」として迎える第一歩を踏み出します。
名づけられた名前は今後のアクティビティでも使用され、名付け親には記念品が贈られる予定です。
「BUB RESORT」は、季節や行事、地域文化を生かした様々なアクティビティを提供することに注力しており、年間200種類以上の体験を楽しむことができます。これにより、宿泊客はより深い体験を通じて大きな成長を遂げることが期待されています。
私たちのプログラムは、遊びを通じて学ぶことを重視し、目の前の馬とのふれあいが子どもたちの心を育てる大切な機会になることを願っています。体験を通じて一人ひとりの心に「きっかけ」を創り出し、未来を切り拓く力となることを目指しています。
この新たな馬体験プログラムが、子どもたちの未来に寄与することを信じています。詳細な情報やプログラムの検討は公式サイトで確認ください。