扇島LNG基地が世界最大の地下式タンクとしてギネス認定
2023年4月20日、東京ガス株式会社が運営する扇島LNG基地の4号地下式LNGタンクが、「Largest in-ground LNG storage tank(最大のLNG地下タンク)」としてギネス世界記録に認定されました。この記録は、清水建設株式会社および株式会社IHIプラントとの共同取得によるもので、容量25万m³を誇る本タンクは、一般住宅の約36万件が利用する都市ガスの1年分相当の量を貯蔵可能です。
巨大な地下構造物としての魅力
本タンクはその規模の大きさから、大阪城の天守閣をすっぽりと収めることができるほどです。これにより、都市部におけるエネルギー供給の新たな可能性が開かれ、地震による影響を受けにくい安定した構造を実現しました。
東京ガスは1969年にアジアで初めてLNGを導入し、その後も安全性や信頼性を重視した技術開発を行ってきました。1970年には日本初の地下式LNGタンクも建設しており、50年以上にわたり地下タンクの大型化や高度化を進めてきました。本タンクはまさにその技術の集大成です。
安定供給を支える設計思想
扇島LNG基地の地下式タンクは、地震時においても安定してエネルギーを供給できるよう設計されています。さらに、液体の表面を常に地表面以下に保つ構造が特長です。このため、都市部でも安全にエネルギー供給が行えるようになりました。
また、このタンクは「完全埋設」という設計思想を採用しており、地表に屋根まで埋め込み、緑化や景観調和の工夫が施されています。これにより周囲の環境に配慮した形でのエネルギー供給が可能となっています。
東京ガスの今後のビジョン
東京ガスは「Compass2030」ビジョンに則り、エネルギーの安全で安定的な供給に向けた取り組みを進めています。日本国内外でのLNGバリューチェーンの変革を目指し、今後も従来の技術を進化させ続ける方針です。
創立140周年を迎えた東京ガスは、東京を超えた新たな挑戦を続け、未来のエネルギー利用を先取りする企業としての成長を目指しています。これからも、技術革新を通じて持続可能なエネルギー社会の実現に寄与していくことでしょう。
参考情報
本タンクの主な仕様
- - 貯蔵容量: 250,000 m³
- - 貯蔵液: 液化天然ガス(LNG)
- - 設計温度: -162℃
- - 設計圧力: 23.5 kPa
- - 液密度: 475 kg/m³
- - 貯槽内径: 72,000 mm
- - 最高液深: 61,700 mm
このように、扇島LNG基地の地下式タンクは、技術の進化と都市エネルギー供給の未来を象徴する存在となっています。