八尾市の「とにかく触る博」で約5万2千人がものづくりを体感

大阪・関西万博の「とにかく触る博」

2025年10月13日に閉幕した大阪・関西万博において、八尾市が出展したテーマ「とにかく触る博」は、期間中に約52,000人の来場者を迎える大盛況でした。このイベントは、八尾市が「大阪ヘルスケアパビリオン」内の展示ゾーンで展開したものであり、実際に手で触れることを重視した体験型の展示が特徴です。

八尾市を代表する企業の一つ、錦城護謨株式会社は、夢洲地盤改良工事にも携わり、家電製品のゴム部品製造でも高い国内シェアを誇ります。この企業は「ゴムの可能性を広げる」をテーマに、高透明シリコーンゴムを使用したダイヤモンドカッティングの「ラバーダイヤ」や、和紙とゴムを融合させた「和紙リコーン」などの新素材を展示しました。見た目の美しさとは裏腹に、触ると感じる感覚のギャップが来場者たちの感性を刺激し、彼らはこの革新的な素材が持つ新たな価値に驚かされていました。

ブースではアクセサリー作りやワークショップなども開催され、ものづくりの進化を実感できる入場者の声が聞かれました。八尾市の「とにかく触る博」は、なによりも「実際に触れて体験し、その感動を感じる」ことに重点を置いており、来場者に新しい発見を提供しました。これにより、八尾市はものづくりの街としての魅力を引き立てることに成功したと言えます。

次なるイベント「FactorISM（ファクトリズム）2025」

今後、八尾市では2025年10月23日から26日にかけて、オープンファクトリーイベント「FactorISM（ファクトリズム）2025」が開催されます。このイベントは八尾市を中心に約3,000社の中小製造企業が集積し、一般の人々にものづくりの魅力を実際に体験できる機会を提供します。

「こうばはまちのエンターテイメント」を合言葉に、八尾市の製造現場を一般に開放し、工場見学やワークショップが行われます。これには子どもから大人まで、幅広い世代が参加できる内容が用意されており、ものづくりへの興味を喚起させることを目的としています。特別なプログラムには、普段は見ることができない製造現場の見学や、限定ワークショップもあり、来場者は自ら手を動かして学ぶ体験ができるでしょう。

錦城護謨では、ゴム製の杯を使った染色体験やキャンドルづくり、さらにはキーホルダーづくりなどのワークショップを用意し、参加者が自らクリエイティブな作業を楽しめる場を提供します。

企業の概要とビジョン

錦城護謨株式会社は、創業89年を迎え、工業用ゴム部品の製造・販売を主な業務とし、視覚障害者用の歩行誘導マットの製造販売にも取り組んでいます。近年では、自社ブランド「KINJO JAPAN」としての新製品開発に力を入れており、世界展開にも挑戦しています。

今後も八尾市の製造業界は、地域の技術力を活かし、革新を続けていくことでしょう。そして、イベントや展示を通じて、ものづくりの魅力を多くの人々に伝え、共に成長していくことを目指しています。来る「FactorISM 2025」にも期待が高まります。