不登校保護者支援の新たな取り組み、サイボウズのkintone活用法

不登校保護者支援の新たな取り組み

不登校の問題は、年々深刻化しています。文部科学省の最新の調査によれば、小中学生の不登校児数は11年連続で増え続け、ついに34万人を超えました。その影響を最も受けるのが、不登校の子どもを持つ保護者です。

特に不登校の初期段階では、どうすればよいのか、その後のサポートをどのように受ければよいのかわからない状況に陥ることが多いです。多くの保護者が孤立感を抱く中、サイボウズの「ソーシャルデザインラボ（そでらぼ）」は、不登校の子どもを持つ保護者を支えるための新しいモデルを提案しています。

新たな支援モデルの概要

この提案は、保護者が必要な情報やサポートにアクセスでき、自治体や学校、フリースクールと連携を深めることを目指しています。具体的には、サイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」を使用して、オンラインで相談や情報共有を行える仕組みを構築します。

オンライン不登校相談窓口

特に注目すべきは「オンライン不登校相談窓口」の開設です。この窓口は匿名で利用でき、保護者が安心して相談できる環境を提供します。

- 匿名での安心した相談
- 参考となる質問や解決事例にアクセス可能
- 専門家との早急な連携

このような仕組みをkintone上に構築することで、相談履歴の管理が可能となります。これにより、保護者は複数回の相談時に同じことを説明する手間が省けるのです。

フリースクールとの連携強化

さらに、フリースクールや支援団体とも連携し、保護者が情報をリアルタイムで把握できる新しい仕組みを提案しています。具体的には、

- お子さまの活動状況を共有し、家庭での関わり方を改善
- 出席状況を学校に自動で知らせ、事務負担を軽減
- 助成金の申請もスムーズに行えるようになります

この情報がしっかりと共有されることで、保護者はお子さまに適したサポートを得ることができ、学校側も従来かかっていた事務の負担を減少させることが可能になります。

今後の展望

サイボウズは、今年の秋にkintoneアプリパックを提供し、自治体や教育現場での具体的な活用を図ります。また、実証実験としてサイボウズが運営するフリースクール「サイボウズの楽校」でもこのシステムを導入し、そのフィードバックを取り入れさらなる改善を進めていく予定です。

今後も、そでらぼは自治体や教育機関、地域社会と協力し、不登校の子どもを持つ保護者が孤立せずに安心してサポートを受けられる環境づくりに尽力していきます。

この取り組みが、不登校に悩む保護者の心のサポートとなることを期待しています。