ディヴィド・グリーン講演会「心の資本主義」
一般社団法人アショカ・ジャパンは、著名な社会起業家であるディヴィド・グリーンを招き、講演会を開催します。本会は、彼の提唱する「心の資本主義:Empathic Capitalism」に焦点を当て、特に貧困層への医療提供の革新について議論する場です。
貧困層に医療を届ける新たなアプローチ
世界では多くの人々が貧困状態にあり、適切な医療を受けられない現状があります。これに対処するため、グリーンは1992年にAurolab(オーロラブ)を設立し、BOP(Bottom of the Pyramid)人口への医療提供のモデルを開発しました。この背後には、途上国における失明の主要な理由である白内障患者に対する先進的な医療を、先進国レベルのコストで提供する取り組みがあります。
具体的には、彼の企業はインドにおいて、白内障手術を実施し、先進国での治療費の2%程度の価格でサービスを提供しています。また、インド政府の医療サービスはあまりにも貧弱であり、多くの人々が質の高い治療を受けることができません。このため、グリーンは患者の収入に応じた手術費用の三段階のシステムを導入しました。
革新的な医療モデルの実現
例えば、約半数の患者が無償で手術を受けられる仕組みを構築し、35%の患者が実費の3分の2、約18%の患者が実費を上回る金額を支払う形となっています。これにより、オーロラブ社が提携するアラヴィンド眼科病院は、年間22万件以上の手術を行う世界最大の眼科病院へと成長しました。病院の運営は寄付に依存せず、35%から40%の利益をもたらしています。
この仕組みは、贅沢な入院施設の料金など、さまざまなイノヴェーションによって支えられています。グリーンのモデルはインドだけでなく、バングラデシュ、ネパール、ケニア、さらには南米の国々にも広がっており、すでに貧困層の患者5億人がこの白内障手術の恩恵を受けています。
さらなる医療の革新
1998年には眼科用の縫糸や針の製造を始め、2003年には最新式のデジタル補聴器の販売を開始しました。これにより、品質の高い補聴器を約10分の1の価格で提供することができ、これまで主に米国やカナダだけでなく、南米やアフリカ諸国にも拡販されています。
今回の講演会では、グリーン氏が最近の活動とその成果について詳しく語る予定です。また、フロアとの対話の時間も設けられ、多くの人々と交流できる貴重な機会となります。
イベント情報
- - 日時: 201年7月11日(月)19:00-21:00(開場:18:30)
- - 会場: 日本財団内会議室(受付は1階)
- - 所在地: 東京都港区赤坂1丁目2番2号日本財団ビル
- - アクセス方法: こちら
- - 募集人数: 110名(先着順)
- - 参加費: ¥3000(当日現金で受け付け)
ぜひ、この貴重な機会をお見逃しなく。彼のビジョンや活動のインパクトについて、一緒に考えてみませんか。