CFCLが新たに策定したSDGsパフォーマンスガイドラインの全貌とは？

CFCLが新たに策定したSDGsパフォーマンスガイドラインの全貌

ファッション業界での持続可能な取り組みが求められる中、CFCLは独自の「SDGsパフォーマンスガイドライン（SPG）」を全面的に刷新しました。この新しいガイドラインは、取引先との対話を通じて得た知見をもとに、より実効性を高めるべく設計されています。

SPGの概要

SPGはCFCLが発行した「CONSCIOUSNESS REPORT」の一環であり、企業の社会的・環境的責任を可視化するためのツールです。主にSDGsの17目標を基盤とし、他社のチェックリストやエコアクション21といったフレームワークを参考に全100項目で構成されています。各項目に対する回答を通じて、企業の現状を詳細に分析し、到達点や課題を明確にする仕組みです。

2021年からの進化

初回の実施から4年が経過し、CFCLはさらなる実効性を追求し、評価基準を大幅に見直しました。これにより、以下のような特徴が加わりました：

- B Corp基準の採用：社会性や多様性、ガバナンスに関連する要素も評価の一部として追加。
- 柔軟な評価構造：5段階評価を用いることで、企業が改善に向けて行動しやすくなりました。
- 非財務情報の補完：環境管理だけでなく、人権や労働環境、ガバナンスといった重要な情報も評価対象です。
- 関係者との対話重視：協働の中で情報を共有し、改善を促す運用方針が採用されています。

企業にとっての意義

このSPGは、社会的責任や環境への配慮を重視する企業、または既存のフレームワークを統合して活用したい企業にとって非常に有益です。CFCLはSPGを利用して、サプライチェーン全体にわたるステークホルダーとの「共創」を促進する指針としています。ファッション業界が抱える課題の解決には一社の努力だけでは不十分であり、各企業が協力して取り組むことが重要です。

今後の展望

CFCLは、新しいSPGの公開を通じて、業界全体にその枠組みを広げ、日本のファッション産業全体の底上げを目指しています。持続可能な社会の実現には、各企業が相互に協力し合うことが不可欠です。これにより、より良い未来を築くことができると期待されています。

CONSCIOUSNESS REPORT VOL.9の成果

最新の「CONSCIOUSNESS REPORT VOL.9」では、以下の3つの項目に関する具体的な進捗が報告されています。
1. 素材の調達：環境および生産者の労働環境への責任が認証された素材の使用率が91.91%に達成。
2. ライフサイクルアセスメント（LCA）：前シーズン比で対象とした製品数を増加し、約81%でLCAを算出。
3. コミュニティ活動：主要な取引先工場へのSPGの実施と、CFCLが開発した100項目の評価ツールを用いての検証結果が報告されています。

これらの取り組みが、日本のファッション業界のさらなる発展につながることを期待しています。