医療モール数が3,002軒に到達 - 国内医療モール市場の現状
株式会社マゼランメディカルが発表した2025年11月時点の「国内医療モール市場統計レポート vol.04」によると、国内医療モールの数は3,002軒と前回の2025年8月のレポートから21軒増加しました。本レポートは国内の医療モールの最新情報を提供するもので、全国各地の医療モールにおける診療所数、薬局数、立地分布、診療科目構成を集計しています。これにより、医療モールの経営や戦略に必要なデータを可視化しているのが特徴です。
医療モールの増加傾向
医療モールとは、3つ以上の診療所が同一建物または近接施設内に集積している集合体を指します。現在、医療モールが多く集まっている地域は東京都、神奈川県、大阪府の1都3県であり、これらの地域で全国の医療モールの約4分の3が存在しています。しかし、徳島県や山形県、鳥取県、愛媛県などでは医療モールが見られず、地域間での格差が明白となっています。
診療科目の特徴
主な診療科目としては、内科が20.4%、歯科が18.3%、眼科が9.9%の順で多く見受けられました。特にファミリー層に向けた「眼科・歯科・内科」といった組み合わせが人気を集めており、日常的な受診ニーズに対応する体制が整っています。
交通利便性の重視
興味深いことに、50%以上の医療モールが鉄道駅から徒歩5分圏内に立地しています。これは、交通利便性を重視した集客戦略が採用されていることを示しています。一方で、北海道や広島、京都などでは郊外型の立地も見られ、地域特性が診療所のアクセス面でも影響を与えていることが分かります。
薬局運営状況
医療モール内の薬局運営会社のランキングでは、マツキヨココカラグループが127件で首位となり、次いでアイセイ薬局グループが120件、総合メディカルグループが111件と続いています。このランキングは、業界の再編が進む中での動向も反映されています。
今後の展望
さらに、2025年12月には「医療モール市場動向ダッシュボード 神奈川県 β版」が公開され、ユーザーがエリアや条件に応じた分析を行うことが可能になります。このダッシュボードでは、エリア別の医療モールの数や、入居診療所数、立地特性などが視覚的に表示される予定です。また、2026年1月末には、医療モールの需要推計を可視化するダッシュボードも公開される計画です。
結論
マゼランメディカルでは、医療モールの経営支援や各種レポートの発表に注力し、全国の医療モールについての統計データを提供することで、医療サービスの向上に寄与していく考えです。医療モール市場はますます拡大し、多様なニーズに応える場としての役割を果たしていくでしょう。