エンビバがGreenGasUSAと再生可能天然ガス契約を締結、CO2削減を目指す
エンビバは再生可能エネルギー分野において、その取り組みを次の段階へと進めています。このたび、GreenGasUSAとの間で再生可能天然ガス(RNG)に関する10年間の長期売買契約を締結しました。この提携により、エンビバは自社の事業活動に伴う天然ガス由来の排出を大幅に削減し、環境への配慮を強化します。
具体的には、今回の契約により、年間およそ64,000トンの二酸化炭素(CO2)を削減できる見込みです。これは、約14,000台の乗用車の年間CO2排出に相当する量です。このような大規模な排出削減が実現されることは、温暖化対策としても大きな意義を持つものです。
このプロジェクトの具体的な取り組みとして、サウスカロライナ州にある食品加工工場で排出されているメタンを回収し、RNGとして再利用する装置の設置が予定されています。この装置は、食品廃棄物からメタンを回収し、それをRNGに変換するものであり、米国南東部では初めての試みとなります。また、回収したRNGはエンビバのハムレット工場に供給され、化石由来の天然ガスの代替として活用される計画です。
エンビバの共同設立者であり営業マーケティング担当上席副社長のトーマス・メスは、この新たな提携によってエンビバの直接排出量が大幅に削減され、カーボンニュートラル戦略の実現が加速されることを期待しています。メス副社長は、「地域社会にもたらす環境面での利点を考えると、この新たな提携は非常に大きな意義を持つ」と語りました。
これまでの研究によれば、大気中に放出されるメタンは温室効果ガスの中でも特に強力なものであり、CO2に比べて温暖化への影響力は20年間のスパンで見ると85倍と言われています。このため、米国環境保護庁(EPA)もメタンの回収を温室効果ガス削減の重要な戦略と位置付けています。
今回の契約により、エンビバは10年間で、製造事業における直接排出量の約75%を相殺できると期待されています。このような取り組みは、産業基盤が乏しい地域にも投資や新たな収入をもたらすものであり、地域経済の活性化に寄与することが見込まれています。
サウスカロライナ州の農業局局長も、GreenGasUSAが地域の農業団体と協力していることを高く評価しています。彼は、「当州がメタン回収による低炭素化の先駆けとなれることに期待している」と述べ、新たな取り組みがもたらす未来に期待を寄せています。
一方、GreenGasUSAのCEOであるマーク・フェッタン氏も、このプロジェクトに胸を躍らせています。彼は「農業由来のメタン回収は、気候変動対策として非常に重要で意義のある取り組み」との認識を示し、エンビバとのパートナーシップによる成果に期待を寄せていることを明かしました。
エンビバはまた、2030年までに全直接排出量を大幅に削減するというネットゼロ・コミットメントを発表しており、この取り組みは、より持続可能なエネルギーの確保を目指す戦略の一環です。新たな革新的なプロジェクトへの投資を通じて、エネルギー効率の向上に努める姿勢を示しています。
このように、エンビバとGreenGasUSAの提携は、サステナブルなエネルギー運用の具体的なモデルケースとなりえる重要な取り組みであり、今後の進展に大きな期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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Enviva Management Japan株式会社
- 住所
- 東京都千代田区永田町二丁目11番1号山王パークタワー12階
- 電話番号
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