特定妊婦を支援するためのセミナーが開催されます。専門職向け

特定妊婦への支援を考えるセミナーを開催

2025年3月8日、大阪市において医療・福祉の専門職を対象にした「特定妊婦への支援」セミナーが開催されます。このセミナーは、特定妊婦に関する理解を深め、より良い支援のあり方を探ることを目的としています。

特定妊婦とは？

特定妊婦とは、「出産後の育児において支援が特に必要である」と認識される妊婦のことです。この概念は2009年に児童福祉法で初めて定義され、様々な機関がその支援に関与しています。福祉担当者、母子保健や医療機関、生活保護に関わる職員、婦人相談や保健所、さらには児童相談所や民間機関など、多岐にわたる専門職が連携し、特定妊婦の安全な出産や子育てを実現するための努力が求められます。

セミナーの概要

本セミナーは、第185回Child Abuse研修会として位置づけられ、以下のプログラムが予定されています。

- 日時: 2025年3月8日（土）13:30～16:30
- 場所: 大阪市社会福祉研修・情報センター
- テーマ: 特定妊婦への支援～受援力を引き出す支援とは～
- 講師: 上野昌江氏（当協会理事／四天王寺大学教授）
- 参加対象: 子どもやその保護者に関わる専門職の方々
- 参加費: 3,000円（当協会正会員は1,000円）

受援力の重要性

セミナーの中で特に注目されるテーマの一つが「受援力」です。支援が必要な妊婦に適切に支援が届かない現実が常に存在します。この「受援力」とは、妊産婦が必要な支援を引き出す力を指し、どのように支援の輪を広げ、必要な時にサポートが得られるかを考察する重要な要素です。

また、数回にわたって行われた先行の研修会においても、地域ごとの取り組みや、妊娠期から子どもの生後半年までの育児支援に関する講演が実施され、大きな反響を呼びました。参加者からは、特定妊婦に対する支援の実態や課題が示され、新たな視点が求められていることが浮き彫りになりました。

申し込み方法とセミナー詳細

参加希望者は、チラシに記載されたQRコードまたは申込URLからPeatixサイトのお申し込みフォームにアクセスし、必要事項を記入の上、申し込みを行ってください。申込受付は、以下の通りです。

- 会場参加: 2025年1月10日（金）～3月5日（水）
- オンデマンド配信のみ: 2025年1月10日（金）～3月12日（水）

詳細な情報やそのほかのお問い合わせは、認定NPO法人児童虐待防止協会のウェブサイトを参照してください。

児童虐待防止協会について

児童虐待防止協会は1990年に設立された日本初の民間団体で、医療、福祉、法律、教育、報道等の専門家が集まり、様々な活動を通じて児童虐待の防止に寄与しています。家庭環境や社会環境が複雑に絡み合う中で、孤立した支援者とサポートが必要な家庭をつなげる役割を担っています。

支援の必要性が高まる中で、専門職が集うこのセミナーが、少しでも多くの妊婦に先の見通しを与えるキッカケとなることを願っています。