三菱UFJトータルリワードレポート5月号が発刊、年金制度の最新情報をお届け

新刊発表：三菱UFJトータルリワードレポートの概要

三菱UFJ信託銀行が新たに発表した「三菱UFJトータルリワードレポート5月号」では、年金制度に関する最新情報が網羅されています。

中国の個人型年金制度の始動

レポートでは、中国の個人型年金制度（DC）が始まったことに焦点が当てられています。2022年11月に試験的に開始されたこの制度は、2024年1月から全国での本格展開が予定されており、既に加入者数が倍増し、7,279万人に達しています。これは、急速に進む少子高齢化の影響を受けた結果であり、この新しい制度が今後の中国の年金制度における重要な要素として機能することが期待されています。

中国は14億人以上の人口を抱えていますが、1979年に施行された一人っ子政策により、出生率は減少傾向にあります。2023年には合計特殊出生率が1.00となり、高齢化率は14.3%を記録、2061年には日本のそれを上回る見通しです。これらの背景から、基本養老保険は将来的に収支が赤字になる可能性が高く、私的年金制度の重要性がますます増しています。

従業員エンゲージメントの重要性

レポートではまた、企業における従業員エンゲージメントの重要性についても言及されています。エンゲージメントは従業員の感情、行動、認知の3要素から成り立っており、これを向上させることで企業価値の向上が期待できます。従業員の満足度とエンゲージメントは異なるものであり、エンゲージメントが高まることで、企業は持続的な成長を実現できるのです。

インパクト投資の課題

さらに、インパクト投資についても触れられています。社会的及び環境的な影響を考慮した投資が注目される中、年金基金などのアセットオーナーたちがこの投資を受け入れるためには、リターンとインパクトの双方を両立させる必要があります。特に、インパクトビジネスの成長とそのリスク管理について、IMMプロセスの重要性が強調されています。