コクヨと船場、グローバル戦略的業務提携を締結
2025年7月、コクヨ株式会社と株式会社船場が業務提携を結ぶことが発表されました。これにより、両社は国内外での空間創造事業をより一層強化することを目指します。
提携の背景とその意義
コクヨは「WORK & LIFE STYLE Company」としてのビジョンを2021年に策定し、文具や家具に限定せず事業の幅を広げてきました。新たな中期経営計画「Unite for Growth 2027」においては、ファニチャー事業を通じたシナジーを強化し、持続可能な業務環境の提供を重視しています。このような背景から、働き方の変化やサステナビリティへの関心が増す中、船場との提携が実現しました。
船場は商空間づくりにおいて高い実績を持ち、エシカルな空間の提供にも力を入れています。持続可能な社会の実現に向けた取り組みを通じて、両社は互いに補完し合う体制を築いていきます。
既存の協働と実績
両社はこれまでにもプロジェクトでの共同実績があり、特に働き方コンサルティングやオフィス設計においても多くの成功例があります。コクヨの家具設計力と船場の空間演出力が融合し、高い顧客満足度を実現してきました。例えば、大規模な企業オフィスの設計施工は両社の代表的なプロジェクトであり、その実績は今後のさらなる展開にもつながることでしょう。
共同研究を通じて、サステナブルワークプレイスのモデルを追求し、業界の知見を共有するセミナーなどの場でその成果を発信することも両社の大きな特徴です。
今後の展望
今回の提携により、両社は国内外の市場でのサービス強化を図ります。以下の4つの施策を講じることで新たな市場機会を狙います。
1.
海外市場での拡販強化:家具と施工をワンストップで提供する体制を整え、アジア各国をターゲットに日系企業や現地企業にサービスを広げます。
2.
国内市場での連携強化:コクヨと船場が持つ「コア事業」を連携させ、顧客のニーズに迅速に対応できる仕組みを構築します。
3.
新規事業の創出:コクヨのリノベーション事業と船場の施工力を活かし、既存空間の価値を最大化する新しいサービスを提供します。
4.
人材育成と交流:両社が協力し合うことで、次世代リーダーを育成し、プロジェクトの推進力を高めます。
代表者のコメント
コクヨの執行役員である矢田章氏は「本提携により、グローバル市場での競争力が飛躍的に高まると信じています」と述べています。
一方、船場の小田切潤社長は「両社の力量を組み合わせることで、より高付加価値なサービス提供を実現したい」とする意気込みを明らかにしました。
結論
両社の業務提携は新たな事業展開の第一歩として期待されており、持続可能な空間づくりにおける新たなモデルの構築に向け、前進を続けていくことでしょう。今後の動向に注目です。