筑波大学との共同研究が生んだ新たなスポーツ用人工芝
住友ゴム工業株式会社が2025年11月13日、選手のニーズに焦点を当てたスポーツ用人工芝「ハイブリッドターフREX」を新たに発売しました。この製品は、筑波大学の体育系小井土正亮准教授を研究代表とする共同研究によって生まれました。目指したのはフィールドの総合評価を高め、特に選手が求める「ショートパスのしやすさ」を実現することです。
プレーヤーズファーストの理念に基づく開発
住友ゴムは、選手の潜在的ニーズを把握するために、47フィールドを対象に合計1,973人の選手へインタビューを行い、「方向転換のしやすさ」や「ショートパスのしやすさ」といったプレーに関連する8項目に関して評価を得ました。この調査の結果、フィールドの全体評価に最も寄与する要素は「ショートパスのしやすさ」であることが分かりました。
人工芝の力学的特性とヤーンの役割
本製品の開発において、人工芝の力学的特性が重視されました。特に、芝葉の剛性(ヤーン剛性)が「ショートパスのしやすさ」に強く影響することが分かり、従来の「ハイブリッドターフEX」シリーズの剛性を保ちながら、1束あたりのヤーン本数を増加させることでさらなる性能向上が図られました。この剛性には適切な範囲が存在し、今後も充填剤やアンダーパッドなど、一連の要素についての研究が続けられます。
スポーツ界における人工芝の重要性
関東大学サッカーリーグでは、2023年からホーム&アウェイ制が導入され、試合の90%以上が人工芝ピッチで行われています。人工芝は天候の影響を受けにくく、安定した使用ができるため、日本のサッカー界には不可欠です。しかし、人工芝の質や種類によってはグラウンドのコンディションが異なり、選手に負担をかけたりプレー性能にばらつきが生じることもあります。🏆
これまで多くのスター選手を輩出してきたこのリーグにおいて、住友ゴムは筑波大学と協力し、人工芝の性能を選手の使用感にどう影響するかの研究を進めています。これにより、選手がより快適にプレーできる環境を提供し、スポーツの普及と発展に寄与していく所存です。
商品仕様と問い合わせ先
「ハイブリッドターフREX」の仕様は以下の通りです:
- - 材質:超耐久ポリエチレン製モノフィラメントヤーン
- - カラー:フィールドグリーン、ライムグリーン
- - 芝丈:55mm、65mm
- - 厚み:400ミクロン
- - 基布:ポリエステル製綿付 PP製平織布
- - 充填物:特殊硅砂、防球ゴムチップ、樹脂チップなど
また、商品についての問い合わせは、住友ゴム産業株式会社各地区の窓口にて受け付けています。
まとめ
住友ゴム工業が発表した「ハイブリッドターフREX」は、筑波大学のスポーツ科学に基づいた新しい人工芝です。これにより、選手のニーズに応え、より高いパフォーマンスを支援することが期待されています。今後の展開にも大いに期待ですね!