本書の概要
経営環境が急激に変化する現代において、企業は新たな事業に挑戦する一方で、撤退が必要になる局面もあります。そうした背景の中、ボストン コンサルティング グループ(BCG)の新刊『新規事業撤退力を高める』が2025年9月10日に発売されます。著者はBCG日本共同代表である内田有希昌氏で、長年にわたり企業の新規事業構築を支援してきた経験をもとに、撤退の重要性とそのプロセスを詳述しています。
撤退力の重要性
企業が新しい事業を始める際のチャンスは多く存在しますが、その一方で望まない結果を迎えるリスクも伴います。新規事業の撤退力を高めることは、事業の失敗を最小限に抑え、リソースを有効に活用するために必要不可欠です。本書では、撤退がなぜ難しいのか、良い撤退とは何か、そのプロセスにおけるステップを示し、企業が効果的に撤退を実行するための方法論を解説します。
各章の内容
本書は大きく四つのPartに分かれています。
PART 1: 新規事業撤退の全体像を確認する
この章では、撤退の意義や困難さ、良い撤退と悪い撤退の違いについて説明しています。新規事業撤退プロセスを全体的に理解するための導入部分です。
PART 2: 良い撤退に向けたプロセス
撤退を効果的に行うための具体的なステップが示されています。意思決定から実行、そして振り返りまでの流れを詳細に解説し、各ステップでの留意点についても議論します。
PART 3: 新規事業撤退力を高めるアクション
企業が撤退を成功させるための三つのアクション群が紹介されています。撤退へのスタンスを明確にし、社内での浸透を図る方法が提案されており、それにより正しい意思決定と迅速な実行が促進されます。
PART 4: 新規事業撤退力を広く援用する
この章では、他の分野への撤退力の応用について考察します。R&D部門や既存事業、さらには公的な撤退など、幅広い視点から撤退に伴う判断について解説します。
著者について
内田有希昌氏は、南原名誉教授や三和銀行での経験を経てBCGへ入社し、現在に至ります。東京大学卒業後、カーネギーメロン大学で経営学修士号を取得。そのキャリアを通じて、多くの企業に新規事業の成功と撤退に関する知見を提供してきました。
書籍の詳細
- - 書籍名: 新規事業撤退力を高める
- - 著者: 内田 有希昌(ボストン コンサルティング グループ日本共同代表)
- - 定価: 2,200円(税込)
- - 発売日: 2025年 9月10日
- - 仕様: 四六判、232ページ
- - 形式: 紙書籍、電子書籍
- - 発行: 東洋経済新報社
- - 販売ページ: Amazon
終わりに
企業が持続的な成長を遂げるためには、撤退の意義を理解し、適切な判断を行なうことが重要です。『新規事業撤退力を高める』は、そのための貴重な指南書となることでしょう。