飲食店での感謝の言葉、リアルなユーザーの声とその背景を探る
2024年12月24日、株式会社メディアシークは、累計3600万ダウンロードを超えるスマートフォンアプリ「QR/バーコードリーダー・アイコニット」内で行ったアンケート調査を発表しました。この調査は、「お店でお礼を言うかどうか」というテーマに焦点を当て、21,523人のユーザーからの声を集めました。普段何気ない会話の一環として交わされる「ありがとう」という言葉ですが、実際にはどのように捉えられているのでしょうか。
お礼を言う人は半数を超える
調査によると、飲食店で接客を受けた際に「基本的にお礼を言う」と答えた人数はなんと59%に達しました。対して、「場合によってはお礼を言う」という層が31%を占め、合計すると90%の回答者がなんらかの形で感謝の意を示すことが明らかとなりました。これに対し、ほとんど言わないまたは言わないという回答は10%でした。
この結果から、感謝の意を表すことが一般的とされている文化が根付いていることが伺えます。しかし、その中にも様々な背景や理由が存在するようです。
お礼を言わない理由
興味深いのは、お礼を言わない層に対して行ったアンケートです。彼らが「ほとんど言わない・言わない」と回答した理由として最も多かったのは「特に理由はない」というもので、34%を占めました。これには、特に感謝の気持ちが薄いといった特別な理由はないものの、慣習としてお礼を言うことがないという態度が影響しているのでしょう。
次いで「照れくさいから」という理由が24%あり、さらには「お金を払っている側のためお礼を言う必要はないと思うから」が22%と続きました。驚くべきことに、店員との会話を避けたいという層も存在し、その声は18%に上りました。このように、素直さに欠ける心理が透けて見える結果となりました。
飲食店での挨拶事情
また、飲食店においては「いただきます」や「ごちそうさま」といった言葉が飛び交いますが、実際にそれらの言葉を発するかどうかを尋ねたところ、驚きの結果が待っていました。「どちらも言う」と回答したのは28%に留まりました。「いただきます」のみを言う人はわずか5%、逆に「ごちそうさま」を担当しているのは48%という結果でした。また、20%はどちらも言わないということが判明しました。
これらの結果は、感謝の意識や挨拶文化の根付きを反映していると言えます。特に「ごちそうさま」に対する承認は多い一方、初めに発する「いただきます」への反応は希薄であり、これは日本独特の文化的な現象かもしれません。
結論
この調査からは、人々の言葉の背後にある意識や感情が浮き彫りとなりました。お礼を言う文化が根付く一方で、言わない理由も多岐にわたり、それぞれの価値観が色濃く反映されていることが分かります。感謝の言葉は、ただの形式的な挨拶ではなく、心のこもったコミュニケーションの一環であることを、今一度考えさせられる結果となりました。このような文化の理解を深めることで、より良い人間関係を築けるのかもしれません。
「アイコニット・リサーチ」調べによるこの調査は、日々の生活における感謝の意識についての貴重なデータを提供しており、今後のさらなる調査に期待が寄せられます。