阿部興業の80周年記念シリーズ「8 doors / hidden shadow」
阿部興業株式会社は、東京都新宿区に本社を置く木製建具メーカーで、1945年の創業以来、木の特性を生かした高品質な製品を提供してきました。そして、2023年は同社が創立80周年という節目の年を迎え、これを祝うために新たに展開されたシリーズが「8 doors / hidden shadow」です。デザインオフィスnendoが手がけたこのシリーズは、現代の住環境に新しい風を吹き込むことを目指しています。
「8 doors / hidden shadow」の主な特徴は、透光性のあるドアで、これにより複数の表情が生まれ、時間の流れや周囲の風景を感じさせる効果が期待されています。この新しいデザインは、日常の中での情緒的な価値を提供することを目指しているのです。
新シリーズの特徴
1. koshi
日本の伝統的な格子柄を再現したこのドアは、空間に穏やかな抜け感を与えつつ、視線を遮る役割も果たします。
2. asa no ha
繊細な麻の葉紋様が特徴的なこのドアは、静かなリズムを持つ空間を演出します。
3. kasane
内部の重なりが陰影を創出し、深みのある雰囲気を漂わせるデザインが魅力です。
4. ichimatsu
幾何学的な市松模様のドアが、現代的な洗練された印象を与えます。
5. shima
グラデーションで描かれた縞模様が、流れる時間の感覚を呼び起こします。
6. enso
丸い飾り窓が特徴で、視線を遮らずに空間に気配を感じさせる柔らかさを持っています。
7. hishi goshi
優美な印象のドアで、控えめでありながらも洗練された雰囲気が漂います。
8. nami
波のような揺らぎを感じさせるデザインが、水面の柔らかさを表現しています。
これらのドアは、阿部興業が次の100周年に向け、新たな視点を暮らしと社会に提案する姿勢を象徴しています。実際のプロダクトを通じて、8 doors / hidden shadowの世界観を体感できる機会が設けられています。
先進技術の活用
「8 doors / hidden shadow」のデザインは、阿部興業が誇る和建具の伝統技術に基づいており、さらにLEDを内蔵した独自の照明システムによって実現されています。LEDをONにすると、ドア表面の陰影が浮かび上がり、視覚的な効果を生み出します。これにより、従来の木製フラット扉がまったく新しい表情を見せるのです。
展示会およびイベント情報
「8 doors / hidden shadow」は、阿部興業の創業80周年記念展示を皮切りに、国内外の主要展示会で順次ご覧いただけます。1月28日(水)には横浜市開港記念会館での展示も予定しています。ぜひ、多くの方に実物を通じてこの新しい木製ドアの魅力を体感していただきたいです。
今後への展望
歴史ある阿部興業は、今後も木の特性を最大限に生かし、高品質で高機能な木製ドアや建具、家具を制作し続けることを目指しています。木の温もりと豊かさが感じられる製品を、日本だけでなく、世界中に届けていく取り組みを続けていくことでしょう。
社長メッセージ:これからも、私たちは創造的な木製メーカーとして、さらなる新しい価値を提案していきます。