扶桑町が粗大ごみ対策で不要品リユース事業に取り組み開始

はじめに

愛知県扶桑町が、新たに不要品リユースの取り組みを始めることが発表されました。町と株式会社マーケットエンタープライズが提携し、リユースプラットフォーム「おいくら」を通じて、廃棄物削減を目指すこのプロジェクトは、地域社会の課題解決に向けた重要な一歩です。

リユース事業の背景

扶桑町は以前からフリーマーケットを支援し、リユースの推進に力を入れてきました。しかし、ごみ処理費用の増加が深刻な課題となっており、町では新たな施策の導入を検討していました。一方、マーケットエンタープライズは「持続可能な社会を実現する商社」を掲げており、SDGsへの取り組みを強化していました。この両者が協力し、リユース活動を促進することで、循環型社会を構築することが狙いです。

「おいくら」とは

「おいくら」とは、不要品の査定と買取を簡単に行えるリユースプラットフォームです。このサービスを通じて、利用者は全国の加盟ショップに一括査定を依頼し、買取価格をすぐに比較することができます。利用者の利便性が高く、これまで130万人以上に利用されています。

扶桑町の課題解決策

扶桑町では、粗大ごみの戸別収集を月に2回行っていますが、大型の不要品については廃棄する以外の選択肢がありませんでした。「おいくら」の導入により、自宅への出張買取が可能となり、重たい商品でも簡単に売却できるようになります。また、家電リサイクル法の対象となる冷蔵庫や洗濯機も買取対象となる可能性があり、迅速な受け渡しが実現します。このプロジェクトによって、町が推進する3R運動の一環としてリユースの促進が期待されています。

今後の展望

今後、扶桑町のホームページで「おいくら」の情報が提供され、町民は直接査定を申し込むことができるようになります。この取り組みにより、地域の二次流通が活性化し、不要品削減が進むことで、町の廃棄物処理コストも削減されます。市民がリユースの重要性を理解し、「廃棄ではなく、リユースする」という選択肢が広がることで、意識改革が期待されます。

扶桑町の歴史と文化

扶桑町は濃尾平野の一部に位置し、歴史的にも豊かな文化を有しています。古墳が存在することから、長い歴史を持つ町であったことが伺えます。江戸時代には尾張藩に属し、1906年にはいくつかの村が合併し扶桑村が設立されました。この地域はかつて養蚕や生糸の集散地として栄え、1952年には町制が施行されました。2024年の時点で、扶桑町の人口は35,031人、世帯数は15,219世帯となっています。