TrustYouが発表した2024年のクチコミシェア
日本における宿泊施設関連のクチコミデータを扱うTrustYou株式会社が、2024年度の「クチコミシェアトップ5」と「クチコミ動向」を発表しました。このデータは、宿泊業界の回復を目指すために重要とされ、宿泊ゲストの意見を定量化する取り組みの一環です。
クチコミ投稿状況の変化
観光庁の発表によると、2023年の訪日外国人旅行者数は2,507万人から、2024年には3,687万人に増加する見込みです。これに対し、日本国内の宿泊施設に寄せられたクチコミ数は810万件で、前年比は約6%の増加に留まりました。これは、旅行者の増加に比べてクチコミの伸びが鈍かったことを示しています。
OTAサイトのクチコミシェア
2024年に最も多くクチコミが寄せられた旅行予約サイトは、2023年に続いてBooking.comでした。次いで、Agodaが昨年の3位から上昇し2位に。Google、楽天トラベル、じゃらん.netが続いています。また、上位3サイトが全体の67%を占めているという報告もあり、国内OTAサイトのシェアは全体の16%にとどまっています。
2022年からの動向の変化
過去数年のデータを振り返ると、Booking.comとGoogleが全体の56%を占めていたが、2024年にはAgodaの台頭により、顕著なシェアの変化が見て取れます。TrustYouの志和孝洋代表取締役は、外資系旅行サイトがクチコミ投稿を促進するための新たな仕組みを導入してすでに効果が出始めているとコメントしています。
特にBooking.comは、星評価を付けるだけで投稿が可能であり、AgodaはAIを活用した自動生成クチコミのシステムを構築しています。こうした革新により、旅行者はクチコミ投稿をより簡単に行える環境が整っていると言えます。
クチコミ投稿を促進する要因
志和氏は、クチコミ数の増加に寄与する要素に、ユーザビリティの向上やテクノロジーの進展があると指摘しました。かつては特別な体験をしたときにのみクチコミが投稿される傾向がありましたが、今や簡単に意見をシェアできる環境へと変わりつつあるとのことです。
データの利用について
TrustYouは、世界中の宿泊施設に関するクチコミデータの多くを自動的に収集し、このデータを分析・可視化しています。旅行業界のパートナーに対して、データを活用しての品質管理や業務の意思決定をサポートしています。また、調査結果の引用や転載を希望する方には、公式サイトへのリンクを依頼しています。
会社概要
TrustYou株式会社は、旅行業界向けに宿泊施設に関する情報を提供する企業であり、旅行サイトに掲載されている多数のホテルのレビューを扱っています。興味を持った方は、公式サイトから詳細を確認することができます。
公式ウェブサイト:
TrustYou株式会社