自動運用ドローン「DJI Dock3」体験イベント
2025年4月23日、千葉県茂原市の茂原太陽光発電所で開催された「スマート保安技術体験イベント」が注目を集めました。このイベントは、日本グリーン電力開発株式会社が主催し、株式会社drone supply & controlおよび合同会社SORABOTの協賛のもと、最新の自動運用ドローンポート「DJI Dock3」によるデモンストレーションを行いました。
イベントの目的
本イベントの主な目的は、太陽光発電所における防犯、保守、点検業務のスマート化を推進することです。参加したのは、O&M事業者など11社で、次世代の保安技術の実態を体験しました。
DJI Dock3の特徴
「DJI Dock3」は、24時間365日無人で自動運用が可能なドローンポートです。発電所内の人感センサーと連携し、侵入者を検知すると、自動でドローンが飛び立ち、上空から対象エリアを監視します。この仕組みにより、固定監視カメラの死角を補うことができ、迅速かつ正確な初動対応が可能になります。また、雨天時でも性能が維持され、信頼性の高いシステムであることが実証されました。
デモンストレーションの内容
イベントでは、以下のようなデモンストレーションが実施されました。
1.
センサー連携自動離発着: 侵入者を検知した場合、ドローンが自動で飛行を開始し、リアルタイムで監視を行います。
2.
遠隔操作による定期点検: ドローンを使った定期的な点検が遠隔地から行えるため、現場に赴く必要がありません。
3.
リアルタイムデータ収集: ドローンが取得した映像やデータは、リアルタイムで共有され、状況確認が容易になります。
これにより、従来の人力による点検業務を効率化し、時間とコストの削減が期待されます。
防犯と点検業務における課題
太陽光発電所では、不法侵入や盗難が全国的な問題となっており、従来の防犯対策には限界がありました。固定監視カメラやセンサーだけでは、異常時の確認に時間がかかり、初動対応が遅れるケースが見受けられました。一方、DJI Dock3による自動化は、迅速な警告と円滑な対応を可能にします。
また、点検業務では、遠方にある発電所への移動に時間がかかり、人件費負担が重くなっています。急こう配の場所での作業は危険も伴いますが、DGJ Dock3の導入により、遠隔ででも安全に点検が可能です。
未来に向けた展望
今回のイベントを通じて、DJI Dock3の防犯と点検における有効性が再確認されました。今後は、警備会社との連携を強化し、侵入検知から現場対応までを包括的にサポートできる防犯ソリューションの実用化を目指します。
さらに、AIリモート点検サービス「REMOKEN」との連携により、より高効率で安全な点検業務を進める計画です。従来の人手による管理から、最新のテクノロジーを活用した「スマート保安」へと進化する道筋が見えてきました。
日本グリーン電力開発株式会社は、今後もドローンやIoT、AIを駆使して、スマートで安全な発電所の運営を目指していくことでしょう。