金融庁が銀行法施行規則等の改正案を公表、海外組合へのLP出資など規制緩和へ
金融庁は、関係業界団体からの規制緩和要望に対応するため、「銀行法施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表しました。
今回の改正案では、海外組合へのLP出資等に係る議決権の取り扱いを明確化したり、銀行等の特定子会社(投資専門子会社)が出資可能なベンチャービジネス会社の設立年数等要件を緩和したりするなど、金融機関の事業活動をより柔軟にする内容となっています。
具体的には、以下のような内容が盛り込まれています。
海外組合へのLP出資等に係る議決権の取り扱いの明確化: 銀行等の特定子会社(投資専門子会社)が出資する海外組合における議決権の行使について、明確な基準を設けることで、銀行等の海外投資を促進します。
ベンチャービジネス会社設立年数等要件の緩和: 銀行等の特定子会社(投資専門子会社)が出資可能なベンチャービジネス会社の設立年数等要件を緩和することで、より幅広いベンチャー企業への投資を可能にします。
特定子会社の併営業務の範囲の緩和: 銀行等の特定子会社(投資専門子会社)が、コンサルティング業務等を含む併営業務を行う範囲を拡大することで、金融機関の収益機会の拡大を図ります。
銀行代理業者に係る変更届出の見直し: 銀行代理業者の変更届出について、役員の兼職先の内容変更等に係る届出の要件を緩和することで、手続きの簡素化を図ります。
金融庁は、今回の改正案について、パブリックコメントを実施し、意見を募集しています。パブリックコメント期間は、令和6年7月29日(月曜)12時00分(必着)までです。
今回の改正案は、金融機関の事業活動をより活発化させ、日本の経済成長に貢献することを目的としています。金融庁は、引き続き、金融市場の健全な発展と金融サービスの利用者保護に努めていきます。