看護職のハラスメント
2025-07-28 09:35:22

看護職のハラスメント現状調査:深刻な実態が浮き彫りに

看護職のハラスメント現状調査:深刻な実態が浮き彫りに



最近、株式会社SISTERSと一般社団法人看護職の採用と定着を考える会が共同で実施した調査が注目を集めています。この調査では、全国の看護職216名を対象に職場におけるハラスメントの実態を明らかにしました。その結果、多くの看護師がハラスメントに対して泣き寝入りしていることがわかりました。

調査の背景と目的



医療現場は常に人手が不足しており、看護職は上下関係や専門職間の力関係、さらには性別に基づく固定観念によって、ハラスメントを受けやすい構造が出来上がっています。しかし、被害の実態は見えづらく、相談しづらい雰囲気が根付き、看護師が苦しみを抱える原因となっています。本調査はその実態を明らかにし、改善に向けた提言を行うことを目的としています。

調査結果の概要



今回の調査によると、9割以上の看護師が何らかのハラスメントを経験や見聞きしているという結果が得られました。特に多かったハラスメントの行為内容には、「怒鳴る・威圧的な態度」や「私生活への干渉」、「人格否定の発言」などが挙げられています。

ハラスメントの行為者と構造



ハラスメントの多くは上司からのものでしたが、次いで患者からのハラスメントも深刻な問題として浮かび上がりました。具体的には「上司」が115件、「患者」が91件とされており、医療現場特有のハラスメントという側面が浮き彫りになっています。特に、ペイシェントハラスメント、すなわち患者からのハラスメントが重大な課題として認識されています。それに加えて、男性看護師に対しては、「業務に関するアドバイス」での被害が女性よりも多く、女性には「私生活への介入」に関する被害が多いという特徴も見られました。

対応策の期待と現状のギャップ



調査結果からはハラスメントに対する対策を求める声が多い一方で、実際の措置が十分でないことも浮き彫りになりました。例えば、ハラスメント行為を受けた看護師のうち実際に措置が取られた割合はわずか12%や26%でした。約半数の看護師が希望する対処を得られずにいる現状は、職場内での信頼性や相談意欲に重大な影響を与えるでしょう。

看護職の現場からの具体的な声



調査では自由記述も行われ、看護職が直面している具体的なハラスメントの実態が寄せられました。上司や医師からの不当な扱いや、患者からの攻撃的な発言が多く報告されており、特に「医師からのパワハラ」や「患者からの怒鳴り声」が深刻な問題として挙げられています。

職場環境改善のための提言



ハラスメント問題を解決するためには、医療機関の管理職が現場の問題を正確に把握することが重要です。また、職場でのハラスメント防止に基づく研修の実施や、外部相談窓口の設置、定期的な実態調査を通じたニーズ把握が求められています。

結論



今回の調査結果は、看護職のハラスメント問題がいかに深刻かを示すものであり、早急な改善策が必要です。看護職を取り巻く環境を整え、すべての職員が安心して働ける職場を構築することが、医療の質を向上させる鍵でもあります。今後もさらなる調査と対策が求められ、全国の看護職が安心して働ける環境作りが進むことを望んでいます。


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会社情報

会社名
株式会社SISTERS
住所
東京都新宿区市谷田町2丁目17八重洲市谷ビル
電話番号

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