「FIRST-HAND Local」プロジェクトが全国に誕生
東京都のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」に選ばれた新プロジェクト、
「FIRST-HAND Local」がいよいよ本格的に動き出しました。このプロジェクトは、地域に潜む「現場の一次情報」としての地域課題を見える化し、スタートアップや研究者の社会実装につなげることを目指しています。
プロジェクトの背景
地方にはさまざまな課題が存在していますが、そのほとんどは明確に整理されておらず、地域の実情を反映した情報は非常に不足しています。こうした課題解決を支援するため、第一次情報を集める「FIRST-HAND Local」が誕生しました。このプロジェクトは、地域が抱える課題に対し、スタートアップが寄与できる方法を模索するサポートをします。
新しい地域課題の見える化
FIRST-HAND Localの主な取り組みは、以下の3つの柱から成り立っています:
1.
地域課題の収集
行政や商工会、学校など、地域で活動する様々な要素からヒアリングを行い、背景や影響などを深く掘り下げます。これによって得られた情報は「一次情報」として優先的に整理され、地域の声をしっかりと反映します。
2.
課題データベースの構築
収集した情報は、テーマや要因、地域性をもとに体系的に整理し、地域課題データベースとして整備されます。これにより、起業家や研究者が共通の情報基盤をシェアすることが可能になります。
3.
スタートアップの創出と共創
整理されたデータを活用して、地域における実証活動や新たなプロジェクトの創出に繋げる取り組みを行います。地域の課題とスタートアップが一緒に協力して新しいビジネスを立ち上げることが期待されています。
パートナー制度の設立
本プロジェクトは、地域課題の可視化を進めるために、企業や自治体、地域活動に従事する個人からなるパートナーを募集しています。募集内容は次の通りです:
- - コミュニティパートナー:企業や団体が対象となり、地域課題に関する情報を広める役割を担います。これにより、多様な地域の声が集まり、更なる可視化へと繋がります。
- - 課題発掘パートナー:地域に住む人々からの「困りごと」や「気づき」を募集します。生活者のリアルな意見は、起業家による事業アイデアの材料となります。
- - 自治体パートナー:地域内部や団体に対して課題収集を助ける役割を果たし、これが地域連携を進める起点となります。
ウェブサイトのオープン
この取り組みに伴い、特設サイトが公開され、地域からの課題投稿が可能となりました。現場からの情報をもとに、実際に課題に直面している人たちが声を発信できるプラットフォームが提供されることになります。
今後の展望
2025年度には、全国規模で課題収集をさらに本格的に進め、地域プレイヤーとのダイアログを増やしていくことを目指しています。これを通じて、多くの地域課題の解決に向けた基盤を築く予定です。
まとめ
FIRST-HAND Localは、まだ見ぬ地域の課題に光を当て、それを顕在化してスタートアップが解決に導く新たな試みです。地域の可能性を引き出すこのプロジェクトが、全国各地での地域貢献を促進することを期待しています。地域と起業家の新しい協力関係が生まれることにより、持続可能な未来の創造へ繋がるでしょう。