コンゴ民主共和国における緊急人道支援の開始
近年、コンゴ民主共和国では、反政府軍の「M23」による武力紛争が激化し、地域の人道状況は深刻な事態を迎えています。このような背景において、認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、同地域での緊急人道支援を決定し、2025年2月21日にはオンライン報告会を開催することとなりました。
武力衝突の現状
2025年1月末、M23は北キブ州を侵攻し、ゴマ市を制圧しました。さらに、南キブ州の州都ブカブ市も制圧され、大規模な戦闘が勃発する可能性が高まっています。2月18日時点では、政府軍とM23の間で大規模な戦闘は見られませんが、民間人や略奪グループとの銃撃戦が相次ぎ、状況は悪化の一途を辿っています。死者は3,000人以上、避難民も多く、食料や医療へのアクセスも極めて困難な状況です。
テラ・ルネッサンスの支援活動
テラ・ルネッサンスは、コンゴの東部地域で活動する唯一の日本のNGOとして、南キブ州ウビラ市の病院で、戦闘によって負傷した患者331名に対して緊急の支援を行っています。食料や医薬品、医療器具の提供を通じて、現地スタッフたちは命を守るために尽力しています。テラ・ルネッサンスの理事長である吉田真衣氏は、「私たちの活動は、現地の人々の命を守るために不可欠です」と語ります。
紛争の背景
コンゴにおける紛争は1998年以降続いており、これまで540万人を超える人々が命を落としています。特に、南キブ州では、携帯電話の部品に使われる金やスズ、タンタルなどの鉱物資源の争奪が紛争の核心となっています。これら資源の不正輸出は、武装勢力の資金源ともなっており、このような構造が紛争を継続させる要因となっています。
緊急報告会の開催
常に変化する状況の中で、私たちに何ができるのか、状況を理解するための緊急報告会を開催します。参加は無料で、気になる方はぜひ申し込んでください。以下が報告会の詳細です。
イベント名: 緊急報告会 コンゴ民主共和国、武力衝突の最前線で今、何が起きているのか?
開催日時: 2025年2月21日(金) 21:00 - 22:00
開催形態: オンラインZoom
定員: 100名
参加費: 無料
申込リンク:
申し込みはこちら
登壇者について
小川 真吾
テラ・ルネッサンスの理事/海外事業部長。様々な国でのボランティア活動を経て、現地の人々の支援に取り組んでいます。ウガンダやコンゴで兵士や紛争被害者の支援を行っています。
鬼丸 昌也
テラ・ルネッサンスの創設者で、地雷問題や紛争解決の活動を行う国際的なNGO活動を推進しています。カンボジア、ラオスなどでの活動を通じ、社会変革に向けた取り組みを行っています。
参加者の皆さんへの呼びかけ
コンゴ民主共和国の現状に関心のある方々、国際人道支援に興味を持つ方、アフリカの紛争問題について考えたい方には、この報告会は大変有意義な機会となるでしょう。ご参加お待ちしています。