廃棄傘の再利用が生む新たな価値
最近、環境問題への関心が高まる中、廃棄傘を再利用するブランド「PLASTICITY」から待望の限定商品が発表されました。東京都美術館で開催中の「田中一村展奄美の光 魂の絵画」にて、特製のマルチショルダーケースが販売されます。このケースは、ビニール傘を素材として用い、奄美大島の伝統的な織物である大島紬のはぎれを使用しています。
限定商品「マルチショルダーケース」
このマルチショルダーケースは、ビニール傘素材を基に作られており、その魅力は見た目だけには留まりません。大島紬という、世界三大織物の一つである高級着物用の素材を内装に用いている点が特徴的です。大島紬はしなやかで軽く、しわになりにくい特性を持ち、国内の職人によって裁断・縫製されています。さらに、多様な模様が生まれるため、ひとつひとつが異なる表情を持つ一点物として仕上げられています。
この新しい商品は、価格が13,200円(税込)と設定されており、サイズはH180mm x W110mm x D25mmです。販売は田中一村展の特設ショップで行われています。
環境問題に立ち向かう「PLASTICITY」
年間8000万本ものビニール傘が廃棄されているとされ、その多くはリサイクルが難しく、埋め立てや焼却処分に回されています。「PLASTICITY」はこの問題に立ち向かうため、独自の技術を開発し、ビニール傘の特性を最大限に生かした素材「GLASS RAIN」を作り出しました。この素材は、防水性や汚れに強い特性を持ちながらも、環境に優しいブランドとしての理念を貫いています。
また、「PLASTICITY」は「10年後にはなくなるべきブランド」というスローガンのもと、未来の都市の環境問題解決に寄与することを目指しています。今回の大島紬とのコラボレーションも、その一環として位置づけられています。
展覧会の詳細
「田中一村展奄美の光 魂の絵画」は、2024年9月19日から12月1日まで東京都美術館で開催されます。主催は公益財団法人東京都歴史文化財団、東京都美術館や他の関連組織によって行われ、さまざまな芸術作品が展示されます。
この機会に、廃棄傘と大島紬の美しい融合が描かれたマルチショルダーケースを手に取って、環境問題について考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。