ユニ・チャームの新たな取り組み
ユニ・チャーム株式会社は、株式会社富士クリーンと協力し、使用済み紙パンツ(紙おむつ)のリサイクルプロジェクト「RefF(リーフ)」において、革新的な再資源化技術「ドライ洗浄法」の開発を開始しました。この技術の導入により、従来の方法に比べて水の使用量を約50分の1に減らすことができ、特に水資源が限られた地域でのリサイクルが容易になることが期待されています。
背景と目的
2010年から再資源化技術の開発を進めてきたユニ・チャームは、これまでも全国各地で回収スキームを構築してきました。2019年には、オゾン処理技術を使って「再生パルプ」を生成する成功を収めたことで、その取り組みが世界的に評価されてきました。しかしながら、従来の洗浄方法では大量の水が必要であり、地域差やインフラの整備に課題が残っていました。
そこで、ユニ・チャームは「Kyo-sei Life Vision 2035」に基づき、より効率的な再資源化技術の確立を目指し、新たに「ドライ洗浄法」の開発に取り掛かりました。この技術は国内のみならず、海外への展開にも対応することが求められています。
ドライ洗浄法の特徴
新技術「ドライ洗浄法」は、従来の水流洗浄法とは異なり、繰り返し使用できる溶剤と独自の殺菌・漂白技術を使用します。この方法によって使用済み紙パンツの衛生的な洗浄が実現し、水をほとんど使わないため、地域特性にかかわらずリサイクルを促進することが可能となります。この新たな手法は、特に水資源に困っている地域での導入が期待されています。
富士クリーンとの連携
富士クリーン株式会社は、1975年に創業以来、産業廃棄物の収集から処理まで一貫して行っている企業です。彼らは2001年からリサイクル事業を開始し、廃棄物の再利用・再資源化に貢献しています。今回の提携により、使用済み紙パンツの回収体制を強化し、地域でのリサイクルを推進していく計画です。
今後の展望
ユニ・チャームは、2026年に富士クリーンの実験棟で「ドライ洗浄法」の技術開発を開始し、2028年には本格的な再資源化プラントの建設を予定しています。2029年にはプラントの稼働を開始し、地域の自治体と連携した使用済み紙パンツの回収を本格的にスタートする計画です。
SDGsへの貢献
この取り組みは、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)の12番目の目標「つくる責任 つかう責任」に貢献するものと位置付けられています。ユニ・チャームは、今後も環境問題や社会課題の解決に取り組みながら、より持続可能な社会の実現に向けて努力していく所存です。
お問い合わせ先
本件に関する詳細やお問い合わせは、ユニ・チャーム株式会社のグローバルマーケティングコミュニケーション本部までご連絡ください。
TEL:03-6722-1019
Email:
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