『昭和レトロラブホ図鑑』が示す空間の魅力
イカロス出版が2026年8月21日にリリースする『昭和レトロラブホ図鑑』は、ラブホテルの不思議な魅力を手書きスケッチを通じて伝える新たな書籍です。この本は、著者のおにつかちなつさんが、現地調査および文献調査を基に、昭和時代のラブホテルの個性的な空間を記録しています。
昭和ラブホテルのユニークさ
ラブホテルは高度経済成長期に急速に発展しましたが、そのデザインや建築スタイルは、日本の建築史においてほとんど無視されてきました。特に、エロティックな側面ばかりが強調されるため、他の建築物と同様の評価を受けることはありませんでした。特異なデザインと幻想的な内装を持つ昭和のラブホは、今や法規制やトレンドの変化により急速に姿を消しています。
ラブホテルは、ヨーロッパの古城のような華やかな外観や、アミューズメントパークのような回るベッド、窓のない薄暗い空間など、観客を魅了する無限の可能性を秘めています。それでも、これらの要素は多くの場合、記録されることなく解体されてしまっています。本書はそんな貴重な空間を絵画的に表現することに挑戦しました。
手書きスケッチの魅力
本書の特筆すべき点は、手書きスケッチによって、ラブホテルの魅力を生き生きと表現していることです。パース表現を活用することで、写真や映像では伝わりきらない立体感やダイナミックさを捉えています。手書きの温かみが、昭和ラブホ独特の雰囲気を際立たせています。
特に、初期のページでは一つの特徴的な部屋の紹介から始まり、その後に平面図や詳細なスケッチが続きます。この構成は読者にとって視覚的に楽しめるだけでなく、デザインや建築に興味を持った人にとっても学びが多い内容となっています。
誰におすすめか
この書籍は、昭和時代を愛する人やレトロな空間に憧れる人、建築やデザインに興味がある人に特におすすめです。また、イラストを楽しむ方や背景画などの資料を求めている方にもぴったりです。コラムページも充実しており、ラブホテルの多面的な魅力について深く掘り下げています。コラムでは、ラブホテルがどのようにして非日常を創り出すのか、また他のホテルとの違いについても解説しています。
書誌情報
本書は176ページのボリュームで、A5判というサイズで展開されます。定価は1,980円。ISBNコードは978-4-8022-1778-1です。
この書籍は、ラブホテルに込められた文化や歴史を再考し、昭和の建築文化の多様性を享受する手助けとなるでしょう。どうぞこの機会に、『昭和レトロラブホ図鑑』を手に取ってみてください。