知多市で新たに始まった「Tulip Care」とは
愛知県知多市に2025年4月、就労継続支援A型事業所「Tulip Care」が開業しました。これは、障がい者が安定して働くことができる場を提供することを目的とした新しい施設です。運営を担当する株式会社Tulipは、地域密着企業の株式会社エネチタとの強力な連携により、利用者に多様な就労機会を提供しています。
地域からのニーズ
近年、障がい者雇用の推進が進んでいる一方で、一般企業でのフルタイム勤務や高度なスキルが求められる職場は依然として障がい者にとって高いハードルとなっています。知多市でも「自分に合った職場が見つからない」といった相談の声が寄せられています。代表の後藤博子氏は、保育士としての経験を通じて、発達特性を持つ子どもやその保護者の悩みに触れてきたことから、この状況を改善するために「Tulip Care」を設立する決意をしたのです。
フォープランとのパートナーシップ
Tulip Careのオープンにあたっては、株式会社フォープランの協力を受けています。彼らは、開業までの支援だけでなく、運営に関するノウハウや利用者獲得のための広報支援も行い、開業からわずか2ヶ月半で10名の利用者を獲得する人気事業所に成長しました。這い進む中で、一般企業との連携を進め、新たな取り組みも行っています。
多様な就労機会
Tulip Careでは、利用者が自分の得意なことや可能性を見出せる環境を整えることに力を入れています。事務作業やシーグラスアクセサリー制作に加え、エネチタでのガス充填作業や部品の解体、廃棄物処理など、幅広い仕事が用意されています。利用者はまず様々な作業を体験し、自分の体調や適性に基づいて作業内容を調整することができます。
一例として、清掃作業を担当する利用者の中には、床ポリッシャーを使うことが得意で、「この仕事が一番好き」と誇らしげに答える人もいます。このように、作業を通して互いに相談し合い、協力し合う姿も自然に生まれています。
働く環境の整備
地域企業エネチタの協力により、より良い働く環境の整備が進められています。本社敷地内には「チューリップ休憩所」が設けられ、利用者がくつろいで仕事に取り組むことができる場として機能しています。また、日常的に「挨拶」や「整理整頓」を徹底することで、職場のマナーや規則を自然に意識できる環境が作られています。このような取り組みは、一般就労へのステップにつながるための実践的な支援としても重要な役割を果たしています。
Tulip Careの特徴
Tulip Careの特筆すべき点は、地域企業との連携を活かし、単なる作業場にとどまらない「次のステップにつながる就労支援」を実現していることです。利用者一人ひとりが長く安心して働けるように、職員は常に利用者の声に耳を傾けながら、休憩や作業ペースの調整を行っています。
代表の想い
代表の後藤氏は「誰もが自分のペースで働き、安心して成長できる場所を作りたい」と語ります。支援員も、他の事業所の見学やセミナー参加を通して新たな支援方法を学び、利用者が「自分にもできる」と感じられる体験を提供することを目指しています。
お問い合わせと見学情報
Tulip Careでは、随時見学や体験、相談の受付を行っています。就労継続支援A型の利用を検討されている方やそのご家族はぜひお問い合わせください。18歳以上の障がいのある方を対象としており、体験利用も可能です。
詳細やお申し込みは、以下の連絡先へどうぞ。
電話:080-7162-8886
メール:
[email protected]
住所:愛知県知多市新知字大内38番地1 竹内ビル2階