未来への食体験
2023-06-02 12:58:15
チームラボが創り出す未来への食体験「百年海」とは
チームラボが創出した新しい食の体験「百年海」
徳島市万代町に位置するレストラン「百年海」。2023年6月9日にグランドオープンしたこの施設は、チームラボのアート作品《百年海図巻[上映時間:100年]》にインスパイアされて設計されています。この作品は、100年後に海面が上昇し続ける未来を描いており、客はその中で食事を楽しむことができます。この独自のコンセプトは、「100年後も美しい海」をテーマにし、持続可能な未来を考える場を提供しています。
美味しさと持続可能性の追求
「百年海」は海の生態系への配慮を込めて作られた日本料理の店です。使用される魚は全て未利用魚で、地元鳴門でその日の朝に獲れた新鮮な魚が供されます。未利用魚とは、見た目が悪い、傷がある、または知られていないために市場で価格がつかず、捨てられてしまう魚のことです。日本では、全水揚げ量の30%から40%もの魚が廃棄されていると言われていますが、これらの魚は実は非常に美味しいものが多いのです。
料理は老舗日本料理店「なだ万」で修行を積んだ料理長、有川海渡氏が手掛けています。彼は、未利用魚や地元の野菜を使用し、創造的で美味しい料理を展開します。また、近隣の農家から直送される季節の野菜も取り入れられており、無駄を省く精神が息づいています。
定番メニューの紹介
料理メニューは季節ごとに変わりますが、例えば「百年海のスペシャリテ」は新鮮な雑魚を使った一品で、柚香の泡が上に乗っている豪華な逸品です。「足赤海老の天ぷら」や「鹿のもも肉のロースト」など、仕入れに応じて様々な料理が楽しめます。さらに、「百年海のおでん」などの温かい料理も季節によって提供されることもあり、訪れるたびに新たな発見があることでしょう。
アートとの融合
「百年海」は単なるレストランではなく、チームラボのアートが体験できる場でもあります。空間は《百年海図巻》に360°囲まれており、幻想的な環境の中で食事を楽しむことができます。食事をしながら、目の前で変化する海面を眺めることで、未来への意識を高めることができるのです。
チームラボが制作した《百年海図巻》は、2009年に発表され、海面が上昇していく過程を100年という時間のスケールで描いています。アート作品は、その時間が経過するごとに、現実の海の未来を想起させ、私たちにその重要性を伝える役割を果たしています。
地元の素材によるこだわり
空間の設計には徳島の素材を使用。天然藍の左官で作られたテーブルや、徳島の青石、和紙などが見事に融合し、地域の文化を感じさせる空間が広がっています。特に、天然藍を用いたテーブルは料理の美しさを引き立て、食事体験をより特別なものにしています。
予約のすすめ
「百年海」は予約制で、金曜日から水曜日までランチ18:00から22:00まで営業しています。定休日は毎週木曜日。そこで、地元の食材をふんだんに使用した料理を味わいながら、未来の海や食について考える貴重な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。予約は公式ウェブサイトから可能です。
このように、チームラボのコンセプトを基にした「百年海」は、ただの食事の場を越え、未来について考える機会を提供しています。持続可能な未来のために、私たちができることを考えるきっかけになるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
有限会社 青和
- 住所
- 徳島県阿波市吉野町柿原字西二条130-1
- 電話番号
-
088-696-5766