東京都府中市に新たに誕生した児童発達支援施設「ソイナース府中Port」

東京都府中市に新しい支援施設が開所

2025年8月1日東京都府中市に開所する「ソイナース府中Port」は、児童発達支援と放課後等デイサービスを提供する新しい施設です。この施設は、医療的なケアが必要な子供たちが安心して地域で暮らせる場所を提供することを目的としています。看護師が常駐する環境を整え、訪問看護と通所支援の連携により、包括的で切れ目のない支援を実現することを目指しています。

「ソイナース」とは

「ソイナース」は、「すべての子どもとその家族、そして看護師が健やかに生きる社会をつくる」というビジョンを掲げ、小児専門の看護サービスを提供しています。訪問看護や在宅レスパイト（児童の一時的な預かり）などを通じて、医療的ケア児とその家族を支えてきました。登録看護師は約3,000名おり、月間稼働看護師は約100名という実績があります。

地域のニーズと新しい支援

近年、多摩エリアでは医療的ケア児の受け入れに対する取り組みが進められていますが、実際には適切な受け入れ先が不足しているのが現状です。府中市内にも医療的ケアに特化した施設はあるものの、定員には限りがあり、他市へ通う家族も多く、地域全体での支援体制の強化が求められています。「ソイナース府中Port」は、そうした地域の課題を解決するために設立され、訪問看護を基にした新しい支援モデルとして立ち上げられました。

施設の特長

「ソイナース府中Port」では、医療的ケアが常にそばにあることを重視しています。看護師が常駐し、保育士や理学療法士と連携して支援を行っているため、安心して子供を預けることができます。また、訪問看護を通じて培ったノウハウを基に、状況に応じた柔軟な支援を行うことが可能です。

例えば、朝は訪問看護で医療的ケアを受けた後、日中は府中Portで療育を受け、夕方には在宅レスパイトを利用するといった、一日の流れを見越した支援が可能です。また、通所先のスタッフと訪問看護の看護師が情報を共有することで、子供の体調の変化に迅速に対応します。

共に育ち合う場所へ

「ソイナース府中Port」が掲げるキャッチフレーズは「みんなのいい顔を探す旅に出よう」です。この施設では、子供たちに笑顔や達成感を感じてもらえる環境を整え、共に喜び合う関係を築くことを目指しています。療育としての役割だけでなく、子どもと大人が共に成長し合う「共育ち」の場を提供し、地域で医療的ケア児が成長できる未来のモデルを作り上げることが期待されています。