キリンホールディングスが出資し現場DXを加速
キリンホールディングス株式会社は、同社社長の南方健志氏の下、独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレイン株式会社との共同で設立したCVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」を通じて、MODE, Inc.に出資を行いました。この出資は2024年12月に実行され、キリングループの現場DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、多くの注目を集めています。
MODE社のビジョンと提供するソリューション
MODE社は、IoT技術と生成AIを融合させることで、業務のリアルタイムデータを「見える化」から「使える化」へと昇華させています。具体的には、現場における業務の効率化や質の向上を実現するためのソリューションを提供しています。特に同社のシステム「BizStack」は、ヒト・モノ・環境に関するデータの収集と活用を通じて、現場での業務革新を支援します。また、「BizStack Assistant」というAIアシスタントは、現場の最新状況を把握し、自然言語での対話を通じて業務の効率化を図ります。
完成度の高いDX推進の重要性
キリングループが策定した「キリングループ・ビジョン2027」には、ICT(情報通信技術)を利用して新たな価値創造を進めることが掲げられています。そこで、MODE社との提携は、業務のデジタル化を進める上で重要なステップとされています。特に製造拠点が多い同グループにとって、業務効率の向上が競争力に与える影響は非常に大きいと言えます。MODE社が持つ独自の技術を利用し、キリングループはデジタル技術を活用して顧客に新たな価値を提供することを目指しています。
MODE社の背景と将来性
2014年に設立されたMODE社は、アメリカ・シリコンバレー発のスタートアップ企業で、製造業や物流、建設業界を中心に業務データの活用を促進しています。最近では、生成AIを利用した「BizStack Assistant」により、業務の効率化を図っています。このように現場でのデジタル化を先導するMODE社は、今後一層注目を浴びることが予想されています。
CVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」の役割
キリンが設立したCVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」は、ヘルスサイエンス関連の先端技術を持つ国内外のスタートアップへ投資を行い、顧客体験の向上を図ることを目指しています。短期的なリターンだけでなく、中長期的に持続可能な成長を実現するための投資に重点を置いています。このファンドの運用総額は50億円で、2020年3月に設立され、今後10年間の運用を予定しています。
結論
キリンホールディングスの今回の出資が、現場のデジタル化を加速し、社会に新たな価値をもたらすことが期待されています。MODE社との連携により、キリングループは製造業や物流、建設業界におけるビジネス環境の変革を推進し、持続的な成長を目指しています。今後の取り組みが注目されます。