株式会社カルディオインテリジェンス、AI医療機器『SmartPAFin』の薬事承認取得
株式会社カルディオインテリジェンス(本社:東京都港区、代表取締役:田村雄一)は、心房細動の発作を予測する新しいAI医療機器『発作性心房細動兆候検出ソフトウェア SmartPAFin シリーズ』(以下、SmartPAFin)の開発と薬事承認を取得したことを発表しました。SmartPAFinは、非発作時の心電図から7日以内に発作性心房細動の発作を予測できる革新的な医療機器です。
この装置を使用することで、医療現場での心房細動の早期発見と迅速な治療介入を期待されています。
AI技術を活用した心房細動の予測
SmartPAFinは、2誘導以上の心電計で得られた5分以上の非発作時心電図データを用いて、発作性心房細動の兆候を検出します。医師主導の治験により、検査から7日以内に心房細動の発作を引き起こす可能性が91%の感度でスクリーニングできることが実証されています。
心房細動は、脳梗塞や心不全の原因となり、認知症のリスクも高める不整脈です。そのため、早期発見は健康な生活を送るために非常に重要です。製品名の『SmartPAFin』は、発作性心房細動が英語で「paroxysmal atrial fibrillation」と表現されることから名付けられました。
SmartPAFinの使用フローと益
カルディオインテリジェンスは、2022年4月から『長時間心電図解析ソフトウェア SmartRobin AI シリーズ』を販売しています。このSmartRobinは、長時間にわたる心電図データから心房細動の波形を自動で検出する機能を持ち、現在120以上の医療機関で利用されています。新たに承認されたSmartPAFinとSmartRobinを活用することで、発作の兆候を検出した患者に対し、適切な診断支援を行えるようになります。
これにより、医師は少なくとも7日から14日間の長時間心電図検査を行うことが可能になり、心房細動の検出をAIが助けることで、効率的な治療が期待されます。イベントや展示会でもこの技術を広め、より多くの医療機関に導入することを目指しています。
脳梗塞や心不全リスクの軽減
心房細動は、最も頻繁に発生する不整脈の一群で、心房に異常な電気信号が生じることで心拍が不規則になります。この状態は、脳梗塞や心不全を引き起こす主な原因とされています。SmartPAFinは、動悸などの不規則な症状を持つ患者や、心原性脳梗塞の疑いがある患者に対して、新たな可能性を提示します。
さらに、健康診断で不整脈リスクが指摘された患者の早期発見にも寄与できると考えられています。
大阪・関西万博での展示予定
この新技術SmartPAFinは、2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)においても展示される予定です。この機会を通じて、医療におけるAI技術の現状や、SmartPAFinがもたらす社会実装の様子を広く知ってもらうことを目指しています。
会社のビジョン
株式会社カルディオインテリジェンスは、医療分野におけるAI技術の活用を中心に、新たな製品開発に取り組んでいます。心血管疾患の診断や治療支援を目的とした革新的な医療機器の提供を通じて、医療の質を向上させることに注力しています。今後もAI技術を駆使することで、患者や医療従事者のニーズに応じた包括的なソリューションを提供し続ける考えです。
詳しい情報は公式サイトへで確認できます。