子どもたちの未来を育む「こどもフードエシカルマスター講座」
2023年11月16日(土)、東京都昭島市の国分西東京総合センターにて、一般社団法人サスティナブルフードチェーン協議会(SFA)主催の「こどもフードエシカルマスター講座」が実施されました。このプログラムは、未来を担う子どもたちに、卸売業やエシカル消費の重要性を体験を通じて学んでもらうことを目的としています。
### 食育と職業体験の融合
この講座は、子ども支援・福祉団体に通う子どもたちを対象にしており、食品寄贈事業に関連づけた職業教育的な要素が組み込まれています。当日は、イベントが始まる前は少し緊張した様子の子どもたちでしたが、次第にプログラムを楽しむ姿が見られました。
国分グループ本社のスタッフが先生役となり、食品流通の仕組みや卸売業の役割を、実際の物流現場での視察を交えて説明しました。特に、体験型のアクティビティには、冷凍庫の見学や卸売業体験ゲームが含まれており、子どもたちは新たな知識や技術に興味を抱きました。
### 実際の倉庫体験と学び
イベントの中では、まず「食品流通の基礎知識」に関する座学が行われ、食品の流通におけるさまざまな業態—食品メーカー、卸売業、小売業—について触れました。また、栄養士による栄養素に関する講座もあり、子どもたちが実際に参加する形式の糖質に関するクイズも実施されました。
続けて行われた冷凍庫体験では、−25℃と極寒の環境を体験。アイスクリームが保管される冷凍庫という珍しい場所を見ることで、普段食べる食品がどのように保存されているかを学ぶことができました。この体験を通して、サステナビリティやエシカル消費についても考えさせられる時間となりました。
### 卸売業の仕事をゲーム感覚で体験
卸売業体験では、チームごとに分かれ「おしごとリスト」を用いて、倉庫内でのピッキングと呼ばれる食品の選別作業を行いました。子どもたちは、ハンディ・ターミナルを使ってバーコードを読み取りながら、実際の卸売り業務を模した一連の流れを体験。指示された商品を見つけ出し、無事に納品先まで届ける成功体験をすることで、卸売業の重要性を実感する機会になりました。
イベント終了後には、センター長から「こどもフードエシカルマスター認定証」が進呈され、子どもたちの学びを確認しました。参加した子どもたちは、つい先ほどまでの緊張から解放され、「楽しかった!」という笑顔があふれる姿が印象的でした。
### 持続可能な食文化を育む
この取り組みは、ただ単に知識を教えるだけでなく、子どもたちが将来的にエシカルな消費者として行動する基盤を築くことを目指しています。SFAによる「こどもスマイリング・プロジェクト」は、今後も子どもたちと連携し、持続可能な社会のための教育と支援の輪を広げていくことでしょう。
このような体験が子どもたちの未来にどのような影響を与えるのか、今後も注目していきたいと思います。