日本オーチス・エレベータ株式会社が主催する「Made to Move Communities™ プレゼンテーションコンテスト」において、山形東高等学校が1位を獲得し、20,000ドルの助成金を手にしました。このコンテストは、高校生がSTEM(科学、技術、工学、数学)を駆使し、都市のモビリティに関する課題に取り組むものです。今回のアジア太平洋地域大会では、山形東高等学校と札幌日本大学高等学校の学生チームがそれぞれ特別な成果を上げました。
山形東高等学校のチームは、高齢者の移動を促進するために、AI技術を搭載したスクーターを開発しました。このスクーターはAIにより転倒を防止し、安全に移動することが可能となっています。その独自のアイデアは審査員から高く評価され、見事1位に輝きました。得られた助成金は、同校のSTEM教育プログラムの推進に活用される予定です。
また、札幌日本大学高等学校のチームは、整備されていない道や階段でもスムーズに移動できるAI搭載の車いすを提案しました。これもまた高く評価され、特別賞として7,500ドルの助成金を授与されました。プレゼンテーションの内容が特に優れたものとして認識されたことは、今後のインクルーシブな社会の形成に寄与することが期待されます。
日本オーチス社長のパトリック・ヨング氏は、両チームのプレゼンテーション技術と独創性に非常に感銘を受けたとコメントし、高校生たちの今後の成長に大いに期待を寄せています。
この「Made to Move Communities」は、2020年に始まったプログラムで、高校生が都市化の進展に伴う問題を解決する思考と創造力を育むことを目的としています。毎年、持続可能性やアクセシビリティ、新しい技術といったテーマが設定され、交通問題にスタートし、特に今年はAIの活用が求められました。参加者たちは数ヶ月にわたってメンターたちからの教えを受けながら、実際の社会問題に対する解決策を考え、独自の作品を作り上げていくプロセスに取り組みました。
このようなプログラムは、全国からの参加校のみならず、従来以上に多くの生徒が参加する動きが進んでいます。今年は250名以上の高校生が応募し、高い関心を持ってこの取り組みに参加していることが示されています。こうした活動は、次世代のリーダーを育成するため、必要なスキルや知識の獲得へと繋がる重要な一歩が確実に進んでいるのです。
最終的な成果としては、114の全国的な参加校から826名の生徒に対してトレーニングを行い、950名のオーチス社員もメンターとしてサポート役に徹してきました。オーチスはSTEM教育の推進ために、応募校へ助成金を支給し続け、教育の重要性を社会に広めていく役割を担っています。
今後も「Made to Move Communities」を通じて、若い才能たちの革新的なアイデアが花開くことを期待し、より良い未来社会の構築を支援していく動きは進んでいくことでしょう。