子育ての新常識「やらない子育て」
最近の子育てにおいて、多くの親が子どもの成長を心配し、つい手を出したくなる場面が多いものです。しかし、いこーよ 子どもの未来と生きる力研究所の調査によれば、実は親が「やらない」ことが子どもにとって非常に重要だという新たな見解が示されています。
子どもを信じることの重要性
子どもは自らの力で成長していく存在です。我々が先回りして助けることで、却ってその成長の妨げとなることもあります。例えば、ゲームやスマホを禁止すること、通学前の持ち物を確認すること、宿題を手伝うことなど、日常的に行われるこれらの行為が実は逆効果である可能性が高いというのがこの研究の核心です。
自ら考え、行動する力の育成
子どもが自分で選択し判断する機会を与えることで、自効力や自知力が育まれます。親があれこれ指示を出すのではなく、子どもが自らの経験を通して学び、成長できる環境を提供することが重要です。その結果、子どもはより自立した存在へと成長していきます。
やらない子育ての具体例
1. ゲーム禁止の再考
多くの親が心配するゲームやスマホの使用。しかし、一定のルールを設けた上で自由に使わせることで、子どもは時間管理や自己規制の能力を自然に身につけることができます。
2. 宿題の手伝いをやめる
宿題を手伝うことは親の愛情の表れと思われがちですが、実際には子どもがやる気を失ってしまう原因になることがあります。自分で解決する機会を与えることで、考える力を養うことができるのです。
3. 持ち物リストの放棄
通学前に持ち物を確認することは安心感を与えるかもしれませんが、忘れ物を経験することで子どもは自然に次にどうするべきかを学びます。
親自身の心の健康も大切
本書では、親のメンタル面にも目を向けています。子どもをしっかり育てなければと考えると、無意識に力が入ってしまいますが、実は親もリラックスして過ごすことが大切です。親がゆとりを持つことで、子どももより自由に育てることができます。
自立に必要な3つの力
研究では、子どもの自立に必要な力として自知力、自己効力、他者尊重の3つを挙げています。これらは親との関係性の中で培われるものであり、大人が見守る姿勢が重要です。
おわりに
『自立した子どもになるための やらない子育て』は、親子の新たな関係を築くためのガイドブックです。育児における様々な常識を見直し、子どもと親、両方がより自由にのびのびと過ごすためのヒントが詰まっています。子どもの未来を考えるヒントとして、ぜひ手に取ってみることをお勧めします。