福岡市に開所した新しい就労支援の拠点「AND友泉亭」
福岡市城南区に位置する「AND友泉亭」は、2026年3月1日より運営を開始しました。この施設は、特定非営利活動法人ぴあらいふが設立したもので、触法者向けの就労支援B型事業所としてスタートします。このプロジェクトは、福岡県内の更生保護施設からの要請を受けて実現しました。
ぴあらいふの理念は、「すべての人が笑顔で暮らせる社会を作る」というものです。その一環として、地域社会の一員として触法経験者が安心・安全に生活できる基盤作りを目指しています。彼らが再犯に至る原因として、貧困や孤立、支援不足という社会制度の問題が関わると考えています。このため、彼らの再犯防止に向けた施策は、治安対策を超えた「社会投資」として位置づけています。
アンド友泉亭の開所に至るまでの経緯は注目に値します。ぴあらいふは、これまでに大阪や福岡で触法障がい者を122名受け入れ、その中で再犯がわずか4名という成果を上げています。この実績は、住まいと就労の支援が二つ合わせて創出された環境で、地域に根付いた生活が実現することを示しています。
生活支援の重要性と再犯防止の考え方
福岡での活動においては、グループホームの生活支援を行う中で、「安定した生活を送るためには、就業の選択肢が必要不可欠である」との課題が浮かび上がりました。このニーズに応える形で、精神的にも身体的にも安定した環境を求めて、触法者が安心して通える就労の場を設けることとなりました。
「AND友泉亭」では、触法経験の有無にかかわらず、個々の特性や体調に合わせた多様な就労機会を提供します。これは、参加者が地域で安心して生活し続けるための重要な要素です。更生保護施設からの要請に応じて開設されたこの新たな拠点は、地域とのつながりや社会参加を促す役割を果たしていくものです。
社会全体の取り組みとしての位置づけ
再犯防止の問題は、個々の問題にとどまらず、地域全体の課題であることを認識する必要があります。住まいや仕事、人とのつながりをどう地域に根付かせるかが、触法者だけでなく地域の住民にとっても重要なテーマとなります。本事業所の開所は、触法経験者を特別視するのではなく、地域社会の一員として共に生活し、共に働くための環境を整える取り組みの一環です。
今後、ぴあらいふは過去の実践で得た知見を生かし、福岡だけでなく全国各地で再犯防止の仕組みを広げていくことを目指しています。彼らの活動が、より多くの人々が安心して暮らせる社会の実現に貢献することを期待しています。
ぴあらいふの活動と背景
特定非営利活動法人ぴあらいふは、大阪市旭区に本部を置き、障がい者グループホームの運営、就労支援、相談支援、居住支援、訪問看護など、多岐にわたるサービスを提供しています。これまでの活動は、全国各地のメディアでも取り上げられ、特に触法障害者に関する取り組みについて多くの関心を集めています。特集記事が朝日新聞で連載されたり、テレビ番組で特集されたりするなど、広く認知されています。
これからの「AND友泉亭」とぴあらいふの姿勢に注目し、私たちの周囲の理解と協力がどう育まれていくのかを見守ることが必要です。地域社会全体が、共生の重要性を認識し、実践に移していく未来が待たれています。