2025年夏の働き方実態調査が示す新たな価値観
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』が、2025年の夏に向けた働き方の実態を探るために『2025年 夏のはたらき方実態調査』を実施しました。この調査には、544人の社会人が参加し、理想と実際の働き方、及びその理由について詳しく回答が寄せられました。
調査の背景
2025年6月にはクールビズ制度が施行されて20年を迎え、職場での熱中症対策が義務化されることとなりました。これを受けて、職場の環境改善が求められる中、実際にはどのように人々が働いているのか、その実態を把握することが重要となっています。調査期間は2025年6月4日から6月11日までで、インターネットを通じて行われました。
出社希望者が多数
この調査結果から、全体の74.6%が「出社」を望んでおり、特に「涼しい環境が整っている」という理由が最も多いという結果が出ました。具体的には、内訳として「出社のみ」が37.9%、「出社多め」が22.2%を占めています。一方で、テレワークを希望する人は52.0%に達しましたが、出社希望者が圧倒的に多く見られていることが特徴です。これには外部環境の影響も大きいと考えられます。
テレワーク希望の理由
テレワークを希望する人々の理由は「外が暑いから」が67.8%と過半数を超えて多いことが分かりました。他にも「通勤による疲労軽減」や「汗対策」が挙げられており、暑さによる身体的負担がテレワーク選択の大きな要因となっています。
職場の熱中症対策
調査によると、74.6%の人が職場の熱中症対策が「されている」と回答しました。しかしながら、その中で67.5%が「対策に不十分さを感じている」とも回答しており、実際の対策が求められていることが浮き彫りになりました。具体的な対策では「空調管理」や「クールビズの推奨」が多くの企業で行われていることが伺えますが、さらなる改善が必要とされています。
夏バテ対策
多くの人々が夏バテ対策に取り組んでおり、69.5%が「している」との結果が出ています。水分補給や睡眠を整えることが重要視され、また日中の外出を控えることなども報告されています。
やる気への影響
85.7%の人が夏の暑さが仕事のやる気に「影響する」と回答しており、83.4%は夏にやる気が下がると感じています。気温による心理的影響は無視できず、企業は労働環境の改善に力を入れるべきでしょう。
新たな働き方へのシフト
この調査からは、出社希望者が多い一方で、テレワークの利便性も考慮されるという新たな働き方の価値観が見えてきます。物価高の影響もあり、「職場を避暑地として活用する」など、企業環境の意義が再評価されています。今後、企業は社員からのフィードバックを受けつつ、より効果的な対策を取る必要があります。
まとめ
2025年の夏の働き方は、出社環境を“コスト削減の場”として見直す動きが出てきています。調査結果は、企業と個人の双方にとって、実効性ある対策を見出す必要性を明らかにしています。これからの働き方における“共生”のあり方が重要なテーマとなるでしょう。