メンタルヘルスの新しい支援体制
2023年10月、ウィーメックス株式会社とジェイフロンティア株式会社が協業し、メンタルヘルスサービス「Wemex ストレスチェック」とオンライン診療・服薬指導サービス「SOKUYAKU」の連携が始まることが発表されました。この新たな体制は、企業と従業員のメンタルヘルスの向上を目的としており、特に高ストレス者への支援を強化するものです。
ストレスチェック制度の背景
ストレスチェック制度は、2015年から法令化され、企業の労働環境におけるメンタルヘルス対策として広く浸透しています。2020年度の調査によると、約8割の事業場がこの制度を実施しています。しかし、高ストレス者へのサポートは依然として課題が残る領域です。実際に面談指導を受ける人は約0.5%に過ぎず、その理由として:
- - 自ら面談を希望することへの心理的ハードル
- - 面談内容のプライバシーへの不安
- - 面談の機会が少なく、予約が煩雑
などが挙げられます。
このような状況を受け、厚生労働省は産業医以外の医師による柔軟な面談体制の構築を求めています。
連携により何が変わるのか
本連携により、Wemex ストレスチェックで高ストレスと判定された方は、SOKUYAKUを通じてオンラインで産業医に相談が可能になります。この仕組みは、面談率や受診率の向上が期待されています。特に注目すべきは、オンライン診療を通じて専門医に直接アクセスできることです。これにより、企業側に知られずに専門家の助けを受けることができるため、早期治療が可能になります。
たとえば、ストレスを抱える従業員が、職場のストレスから自分の健康を守るために、オンラインで簡単に医師に相談できるようになるのです。オンライン診療では、医療機関の予約から診療、服薬指導、薬の配送までがすべてオンラインで完結します。これにより、従業員はスムーズに必要な支援を受けられるようになります。
企業と従業員双方の新しい支援の選択肢
このサービスの提供により、企業と従業員の関係性も変わります。企業は従業員の健康を推進する新たな手段を得ることができ、従業員は安心してメンタルヘルスに対する支援を受けられる環境が整います。今後、両社はこの連携を通じて、健康経営の推進やメンタル不調者の未然防止に向けてさらなる取り組みを行っていくことでしょう。
まとめ
WemexとSOKUYAKUの連携は、企業のメンタルヘルスサービスを大きく変え、従業員にとっても不調を早期に発見し、改善するための新しい道が開かれることを意味します。このシステムが普及することで、日本の企業におけるメンタルヘルス対策が一層強化されることが期待されます。今後、この新しい支援体制がどのように展開されていくのか、注目が集まります。