SGSジャパンがDE&I施策を強化するための新たな取り組み
SGSジャパン株式会社は、近年、企業戦略に多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包括性(Inclusion)、いわゆるDE&Iを取り入れる動きが加速しています。国際的な認証と検査のリーディング企業である同社は、女性の就業・管理職比率の向上に注力し、現場の声を反映した施策実行に取り組んでいます。
企業の背景とDE&Iの現状
SGSジャパンは、東京を本社とし、約330名の従業員を抱えています。長年にわたってSGSグループ全体でDE&Iの方針を遵守し、特に女性の就業者および管理職の比率向上に取り組んできた実績があります。2024年時点で女性就業者は40%、女性管理職は36%という高水準を維持しており、日本企業の平均と比較しても明らかに優れた数字を誇ります。しかし、今後の景気や人材不足の状況を考慮し、さらなる促進が求められています。
この背景から、SGSジャパンは、より多様な人材を受け入れるために、外国籍社員や女性社員へのインタビュー調査と、マネジメント層向けの研修を実施しました。
実施内容と調査方法
インタビュー調査は2024年11月7日から29日の期間に実施され、28名の社員に対して行われました。具体的には14名の外国籍社員と20名の女性社員(6名が重複)を対象にしたものです。この調査を通じて、現場の多様なニーズや課題が浮き彫りになりました。
さらに、2025年3月18日には、マネジメント層向けに「アンコンシャスバイアス」の研修が行われました。研修は3時間にわたり、調査結果の報告、バイアスの理解、ケーススタディ、ディスカッションが行われました。テーマには、顧客ハラスメントなどが取り上げられ、多くの参加者が意見を交わしました。
調査結果と研修の成果
今回の調査では、職種や部署によって異なる課題があることが明らかになり、特に「小さな声」に耳を傾けることの重要性が再認識されました。また、「アンコンシャスバイアス」が評価や昇進、働き方に与える影響についても注目が集まりました。
研修を経た参加者は、従来の管理職像が選ばれない理由や、自身の普段のバイアスに気づく貴重な機会を得たと報告しています。「部下との接し方を見直すきっかけになった」や「非常に学びが多かった」との感想が多数寄せられるなど、実践的な学びがあったことが伺えました。
今後の取り組み
今回の成果を踏まえ、SGSジャパンはさらなるDE&Iの推進に向けて以下のような施策を計画しています。
- - 「女性リーダーになりたい」と思う社員を増加させるための制度や環境の整備
- - DE&I施策の社内認知度向上を目指した情報発信の運用
- - 採用活動とオンボーディングの連携を強化し、フォローアップ施策の検討
これらの取り組みを通して、SGSジャパンは、より多様な人材が活躍できる環境を作り出し、グローバルな競争力をさらに高めることを目指しています。