事業承継後に潜む危機に立ち向かう『イコール経営』の挑戦
日本全国で多くの企業が事業承継を迎えていますが、その後に待ち受ける現実はあまり知られていません。黒字経営であっても、経営者が新たに舵を取ると、往々にして静かな崩壊が始まることがあります。岐阜県山県市を拠点とする『イコール経営』の代表、山田等氏は、そんな問題に真正面から取り組んでいます。
黒字でも崩れる会社
事業承継が進む中、承継直後は決算書には問題がないように映り、金融機関からも良い評価を得ていても、実際には経営現場ではさまざまな問題が発生します。意思決定が遅れたり、組織の士気が低下したりすることが多く、社長自身も孤立していくのです。このような状況下で、会社全体が音を立てずに崩れ始めることがあります。
山田氏は、こうした現実を直視し、後継者を支援する伴走型の経営支援を提供しています。彼の数十年の経験を基にしたアプローチは、単なる理論に留まらず、実践を通じて具体的な問題に立ち向かうものです。
二度の危機を乗り越えた経験
山田氏自身も数度の危機を経験しています。父である木工所の経営を承継した際、彼はすでに不況の影響を受けている業界で事業転換を決決行でした。新しい市場に挑戦した結果、短期間で業績が回復する手応えを感じましたが、取引先の倒産や内製化の進展により、再び売上が急減するという厳しい現実に直面しました。
受注が減少し、組織の空気は重くなる中、山田氏は決して諦めませんでした。新商品開発やEC販路の開拓、展示会への積極的な出展を行い、売上を約3倍にまで引き上げることに成功。最終的にはM&Aを成功させ、第三者への事業承継を成し遂げました。彼の事例は、事業承継が決して終わりではなく、新たな経営のスタートであることを示しています。
伴走支援の重要性
後継社長の孤独感や組織内での力関係の難しさは、結果を求められる中で非常にストレスフルです。山田氏は「多くの企業が崩れる原因は、戦略の不足ではなく、意思決定のゆがみや現場の小さな崩れに起因している」と語ります。この微細な兆候を捉えるためには、戦略的な理論だけでなく、実際の経験が不可欠です。だからこそ、山田氏は社長の隣で数字や現場の状況を整えながら支援を行う伴走型のスタイルを選んでいます。
事業承継の未来を考える
日本全国で事業承継が進む中、承継後の経営課題は可視化されにくい現実が広がっています。帝国データバンクの調査でも後継者問題が指摘され続けていますが、実際に承継後に企業がどのように変化するかについては、語られることが少ないのが実情です。
メッセージ
事業承継は、単なるゴールではありません。これを機に、本当の経営が新たに始まるのです。あなたの会社は、本当に大丈夫でしょうか?
企業情報
山田氏は、黒字でも崩れる会社の兆候や承継後の見えないリスク、M&A後のPMIの現実、地方製造業の再生モデルに関わる取材に対して表立った対応が可能です。オンライン及び対面での取材に応じています。