トゥモロー・ネットが明らかにしたAIインフラ活用の現状と課題
株式会社トゥモロー・ネットは、2026年2月に行った「2026年 企業のAIインフラ導入・運用実態調査」の結果を発表しました。この調査は、日本の企業におけるAIの導入状況や課題を明らかにし、特にIT部門の担当者や戦略部門の責任者に焦点を当てています。調査対象は1,030名です。
AIインフラへの投資が今後も増加する見込み
調査によると、約70%の企業が今後1年間でAIインフラへの投資を増加させる意向を示しています。この結果は、AIの導入が単なるIT基盤の整備に留まらず、企業の全体戦略として注目されていることを示しています。また、AIを活用した製品やサービスを外部に提供する意向を持つ企業も約60%に達しています。
AIインフラ活用の成熟度とその課題
一方、AIインフラの活用はまだ発展途上にあります。最も大きな課題として関与者が挙げたのは「人材不足」で、25.9%がこの問題を指摘しました。この後に続くのは「コスト面」(18.9%)や「技術面」(18.5%)などの課題です。
AIインフラの運用では、53%の企業がリソースの効率性に満足していないと回答しており、特にGPUを含むAIアクセラレーターの管理状況を把握できていない企業が多いことも明らかになりました。また、Kubernetesなどのコンテナオーケストレーションツールを活用できている企業は20%にも満たず、実際に運用できている企業が少ない現状が浮き彫りになっています。
データセンターにおける熱対策への意識の高まり
AIインフラの高性能化に伴い、データセンターやサーバールームの熱対策も重要な課題とされています。約58%の企業が熱対策を深刻な問題と認識しており、特に液体冷却技術の導入や検討が進められています。13.9%の企業はすでに液体冷却を導入済みであり、38.1%の企業は本格的に導入を検討しています。
今後の展望
松浦淳副社長は、「企業のAI活用が拡大する中で、AIインフラの運用体制やリソース管理、人材不足といった課題は依然として残っている」と述べています。AIインフラは単なる技術基盤から、企業の競争力を左右する重要な経営資源として認識されつつあり、今後はより高度な設計や管理方法が求められます。
この調査結果は、AIインフラへの持続的な投資が企業の成長戦略として必要不可欠であることを再確認させるものです。
まとめ
トゥモロー・ネットの調査は、AIインフラの導入状況における現実的な課題を明らかにし、企業がAIを活用するための道筋を示唆しています。今後は、リソースの効率的な管理や技術の進化が企業のAI戦略を支える鍵となるでしょう。