日立、AIエージェント導入効果を最大化する新サービスを開始

株式会社日立製作所が新しいAIエージェントサービスを提供開始

2025年10月7日、株式会社日立製作所は企業がAIエージェントを導入する際の課題を解決し、運用効果を最大化するための新サービス「Hitachi Application Reliability Centers (HARC) for AI」を開始しました。このサービスは、AIの特性に特化した運用課題を解決し、持続的な運用改善と健全なガバナンスを提供することを目的としています。これにより企業は、AIを安全かつ効果的に活用することができ、導入したAIエージェントの効果を最大限に引き出します。

HARC for AIの概要

HARC for AIは、AIの運用における課題に直面している企業向けに設計されています。これまでに60社以上のグローバルクライアントにおいて運用改善を実施してきた実績をもとに、AIエージェントの判断の正当性、回答のスピード、コスト管理、セキュリティリスクへの対応など、具体的な運用課題を連続的に観測し、日立独自のノウハウによって迅速に改善を行います。この取り組みによって、企業はAIエージェントを利用する際のリスクを軽減し、持続可能な成長を促進します。

AIエージェントの運用課題とHARCの特長

このサービスの中核には、AI特有の運用課題の解決を支援するための以下の特長があります。

(1) ガバナンスの確立とコストの最適化

AIエージェントの判断の正当性を確保するためには、高度な専門性と経験が求められます。HARC for AIでは、日立がグローバルに展開している評価フレームワークR2O2.aiを活用し、適切な観測とチューニングを行うことで、継続的な改善へとつなげます。また、コスト管理に関しても、AIのビジネス価値を可視化し、正確な評価を行うFinOpsの手法を用いることで、IT部門だけでなく、財務部門や他の利用部門も共通の評価基準をもって運用を行えるようにします。

(2) セキュリティリスクへの強化対応

AIエージェントの運用にはセキュリティリスクがつきものです。HARC for AIでは、高度なセキュリティチームが日立内部の組織と連携し、リスクの可視化や監視、インシデント発生時の迅速な対応を支援します。これにより、企業はAIの適用に伴う新たなリスクにも柔軟に対応できる体制を築くことができます。

(3) アプリケーションの改善サイクルの加速

効率的な開発と運用のためには、リソースや実装機能を明確に可視化し、その利用ルールを確立することが求められます。日立はこの基盤の設計や実装を支援し、アプリケーション開発のエンジニアが業務ロジックに専念できるようにすることで、生産性の向上を図ります。

結論

日立は、これまでの豊富な運用実績と専門知識を活かし、AIエージェントの運用を高度化と効率化を図っていきます。新サービス「HARC for AI」は、企業が直面するさまざまな課題を克服し、AI技術を活用した持続可能なビジネスモデルを築くための力強いパートナーとなることでしょう。日立は、デジタルを通じた価値創出を目指し、安全で持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していきます。

会社情報