農業人材派遣と人事評価の融合が農業界を革新する
2023年10月、株式会社82Worksと株式会社粋農が包括的な業務提携を発表しました。この提携は、農業界の深刻な人材不足と育成・定着課題に立ち向かうためのものです。
提携の背景
日本の農業界は、外国人技能実習生や特定技能外国人の受け入れを進めているものの、現場では「言語や技術の壁」「評価の不透明さ」「バックオフィス業務の圧迫」といった課題に直面しています。これらの問題を解決するため、82Worksは外国人材派遣のリーディングカンパニーとして多くの人材提供を行ってきました。一方、粋農は農業の裏方を支えることを目指し、動画マニュアルや人事評価制度を構築してきました。
両社の連携により、人材の供給とその受入体制の構築をワンストップで提供し、農業経営の持続的成長を実現します。
提携による提供価値
1. 外国人材の早期戦力化
82Worksが派遣する外国人材は、粋農のソリューションを通じて入職初日から即戦力化を目指します。熟練者の技術を言語化し、動画化することで、直感的に理解できる学習環境を整備します。スマートフォンで簡単にアクセスできる多言語マニュアルにより、指導コストを削減しつつ作業品質を均一化します。
2. 農業専門人事評価制度の導入
農業独自の評価制度を導入し、収穫量や個人の工夫を掛け合わせたハイブリッド評価が可能になります。日報アプリから収集されるデータを基に、外国人材の成果を可視化し、公平な評価を実現します。これによりモチベーションが高まり、定着率の向上を図ります。
今後の展開と目標
両社は、施設野菜や露地野菜の農業経営体を主要ターゲットとし、3年間で累計150社にこのサービスを導入することを目指しています。発表されたロードマップには、初期顧客20社への導入や、成果実証済みのモデルを全国展開することが含まれています。最終的には、蓄積された作業データをAIで解析し、データ駆動型経営の普及を目指します。
代表者の声
株式会社82Worksの林佑哉代表は、「言葉や技術の壁を解消し、派遣した人材が活き活きと働く環境を整えたい」と語っています。また、株式会社粋農の池田岳斗代表は「人材と評価・教育の仕組みを一体で提供することで、農業経営者が安心して生産に集中できる環境を整えていきます」と述べています。
この提携は、農業業界に画期的な変革をもたらすものと期待されています。人材不足や育成の課題が軽減されることで、農業界全体の生産性向上が期待できるでしょう。
企業情報
- - 株式会社82Worksは2023年設立で、農業分野における外国人材派遣を行っています。公式サイト:82Works
- - 株式会社粋農は2025年設立で、農業特化型の人事評価・教育システムを提供しています。公式サイト:粋農