今年6月3日より、兵庫県尼崎市では民間施設を活用した学校水泳授業のモデル実施が始まります。この取り組みは、学校における水泳授業の質を向上させることを目的としており、特に近年問題視されている熱中症のリスクや天候不良による授業中止の課題に対処するための新たな方法です。
近年の熱波による影響を受け、多くの学校で水泳授業の回数が減っている現状があります。特に、水泳を教える教員たちは、児童の安全を確保しつつ、プール施設の維持管理をも行わなければならず、その負担は非常に大きいものです。また、学校プール施設自体が老朽化し、維持管理の必要性も増しています。こうした背景を受け、尼崎市は民間のスイミング施設を使った授業の実施に乗り出しました。
民間施設活用のメリット
民間の施設を利用することにより、安全面や衛生面が確保され、教員の負担が軽減されることが期待されています。児童たちは専門のインストラクターから直接指導を受けるため、泳力向上が図られます。このような取り組みは、教員自身の指導力向上にも貢献するでしょう。
モデル実施は、尼崎市内のプールが設置されて60年以上が経過した4つの小学校で行われます:
- - 潮小学校(セントラルウェルネスクラブあまがさき)
- - 成文小学校(マックスポーツ武庫川)
- - 下坂部小学校(コパンスイミンスクール塚口)
- - 明城小学校(尼崎市立屋内プール サルーススイミング)
各小学校から教員が引率し、児童は15名程度のグループに分けられ、インストラクターによる水泳指導を受けます。教員もプールに入って直接指導したり、プールサイドから学習状況を観察し評価を行ったりすることが求められます。また、安全管理のために、プールサイドには監視員も配置されます。
今後の展望
このモデル実施により、学校水泳授業の民間委託に基づく効果的で効率的な授業の在り方が検証されます。さらに、子供たちが楽しみながら安全に水泳を学ぶことができる環境を提供することで、地域社会の水遊び文化の促進にもつながると期待されます。
取材を希望される方は、事前に連絡をお願いいたします。取材の日程や場所については別途お知らせいたします。新たな水泳授業のスタートを是非ご注目ください。