Hotline TNTが描く新たな音の旅
ニューヨークを拠点にするシューゲイズ・バンド、Hotline TNT(ホットライン・ティー・エヌ・ティー)が、新しいアルバム『Raspberry Moon』のリリースを発表しました。アルバムは2025年6月20日にThird Man Recordsより発売されることが決まり、先行シングルとして「Julia’s War」が公開されました。実に、彼らがこれまで築いてきた多様なスタイルが反映された意欲作です。
Remixabilityなバンドの成長
リリースを進める中で、ボーカルのWill Anderson(ウィル・アンダーソン)は「このアルバムはこれまでの作品よりも多くの可能性を秘めている」と語ります。特に、メンバーが揃ってのフルバンド体制で制作されたことが、彼らの音楽に新たな深みを加えています。アンダーソンは、毎日の暮らしの中で経験する失恋や成長を、シューゲイズ音楽の美しさを通じて表現しています。
『Raspberry Moon』の制作過程
このアルバムの特徴として、制作はDIYの聖地とも言えるAmos Pitsch(テネメント)のスタジオで行われました。本作の制作当初、アンダーソンは独りでアルバムを作るつもりでしたが、ギタリストのLucky Hunter(ラッキー・ハンター)やベーシストのHaylen Trammel(ヘイレン・トランメル)、ドラマーのMike Ralston(マイク・ラルストン)らがスタジオに加わることを自己主張しました。
結果的に、Hotline TNTのメンバーは「バンド」に変貌し、アルバムはよりリッチな音作りになりました。それは、別れや後悔といったテーマだけでなく、希望や新たな出発を祝うメッセージも含まれています。まさに、過去にとらわれず前に進もうとする心を鼓舞する作品に仕上がっています。
シングル「Julia’s War」の魅力
新シングル「Julia’s War」は、芽生えたばかりの愛の気持ちを歌うアンセムです。シンプリシティの中に秘められたメロディは聴く者の心に温かな感情を与えます。また、楽曲タイトルは、同時期のバンドに対するリスペクトが込められています。
アンダーソンは、この曲が自分たちの声を一つにまとわせるものであると信じています。「ストレートなメッセージで、聴衆との心の距離を縮めることができる」と、情熱的に語ります。
音楽と映像が交差する場
MVも非常にクリエイティブなプロダクションで、Johnny Frohmanが監督を務めています。アンダーソンによると、映像は「フルメタル・ジャケット風のシューゲイズ訓練キャンプ」となるアイデアから誕生しました。この独特の視点からのストーリーテリングが、新しい魅力を引き出しています。
現在、新アルバムとシングル「Julia’s War」をぜひ聴いて、そのエネルギーを感じていただきたいと思います。シューゲイズの新天地を開拓するHotline TNTの音楽に、これからも目が離せません。
リリース情報
- - シングル: 「Julia’s War」
- - アルバム: 『Raspberry Moon』
- - 発売日: 2025年6月20日(輸入盤・配信)
- - レーベル: Third Man Records
「Julia’s War」MVはこちら